野球肘

肘を怪我しているピッチャーはうまく筋肉を使えていない?

肘の靭帯の怪我はピッチャーにとって大きな問題であり、手術を行えば復帰するまでに約1年という長い期間がかかってしまいます。肘の怪我を防ぐことは熱いトピックのひとつであると言えるでしょう。

肘の怪我をしたピッチャーはもしかしたら筋肉の使い方が違っているかもしれません。効率的で身体への負担が少ない投げ方ができていないのかもしれません。そういった要素から肘への負担が増えている可能性があります。

男の人の腕

ポイント

  • 怪我をしているピッチャーは上腕三頭筋の筋肉の活動量が低下している傾向にあるそうです
  • 怪我をしているピッチャーは肘周りの屈筋群の活動量が低下している傾向にあるそうです
  • 怪我をしているピッチャーは前腕の伸筋群で代償している傾向にあるようです

 

怪我をしているピッチャーの筋肉の使い方は違う?

とある研究で肘の靭帯の怪我を経験しているピッチャーとそうでないピッチャーの筋肉の活動量を調べたものがあります。

肘の靭帯を怪我したピッチャーは、ストレートを投げる時に前腕の筋肉や上腕三頭筋の筋肉の活動量が低下している傾向にあるそうです

前腕の筋肉の解剖図

 

特に肘の屈筋群には靭帯の負荷を軽減する機能があります。

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カーブボールにおける筋肉の使い方の違い

カーブボールを投げるときにも腕の筋肉がどのように活動しているのかを調べています。

肘の靭帯を怪我したピッチャーはカーブボールを投げる時には、上腕三頭筋の活動量が低下していたそうです。上腕三頭筋はピッチング時の肘の負荷を軽減してくれる働きがあります

上腕三頭筋

一方で肘の怪我をしたピッチャーは、ストレートとカーブともに前腕の伸筋群の活動量が増えている傾向にあるようです。なぜこのようなことが起きているのかについては諸説ありますが、他の筋肉の代償としてこのような結果になっているのではないか?というのがひとつの考え方ですね。

 

まとめ

筋肉の活動量の違いが肘の負担を生んでいる可能性があります。必要な筋肉を鍛え、身体への負担を減らせるような効率的な動作を身につけることが怪我を防ぐのに役にたつかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Glousman RE, Barron J, Jobe FW, Perry J, Pink M. An electromyographic analysis of the elbow in normal and injured pitchers with medial collateral ligament insufficiency. The American Journal of Sports Medicine. 1992;20(3):311-317.

  2. Buffi JH, Werner K, Kepple T, Murray WM. Computing muscle, ligament, and osseous contributions to the elbow varus moment during baseball pitching. Ann Biomed Eng. 2015;43(2):404-415

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