肩の痛み

肩腱板損傷の原因と改善方法

2024年2月3日

 

肩腱板損傷とは?

肩腱板損傷は肩のインナーマッスルである腱板筋群(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の損傷、場合によっては腱板が切れてしまうことなどで肩の痛みが起こります。

肩腱板損傷は野球やバレーなど肩を高く上げるスポーツ、建設業などの腕を高く上げるような仕事、50歳以上の人などに起こりやすいと言われています

肩腱板損傷

重大な肩の損傷の疑いがある場合には整形外科を受診することが大切です。

 

肩腱板損傷の原因

肩の酷使

スポーツや日々の生活などで肩を使うことで微細な損傷が起こりますが、回復スピードを上回るほど肩を酷使してしまうと肩腱板損傷の原因になります。

肩を90°以上に挙げる動作は肩への負担が大きく、肩を酷使しやすいため肩腱板損傷が起こりやすいと言われています

こういったスポーツや仕事では十分な休息が与えられていないことも珍しくなく、肩を痛めてしまう人が後を立ちません。

 

柔軟性の低下

肩の柔軟性の低下は肩腱板損傷につながる可能性があることが報告されています

特に肩関節の動きの乱れや、肩甲骨の動きの悪さ、猫背などの不良姿勢といった身体のバランスの乱れを伴うことが多いと言われています。

肩の柔軟性

 

筋力低下

肩の筋力低下は肩腱板損傷につながる可能性があり、特に肩のインナーマッスルの筋力不足がリスクがあると考えられています

肩のインナーマッスルなどの筋肉は普段鍛えることが少なく、筋力不足を招きやすい部分であると言えます。

ローテーターカフの筋肉

 

肩腱板損傷の改善方法

マッサージ

肩の痛みに対してマッサージが行われることが多いのですが、実際に肩周りのマッサージを行うことで肩腱板損傷の痛みが改善することが報告されています

しかし、肩の機能改善効果に対する科学的根拠は弱く、マッサージだけでは肩腱板損傷に対する効果に限界があるかと思います。

マッサージでほぐすだけではなく、リハビリなどのエクササイズで肩周りの機能を高めていくことも大切になってきます。

肩のマッサージ

 

インナーマッスルのトレーニング

肩腱板損傷の改善にはローテーターカフなどのインナーマッスルのトレーニングが役立ちます

インナーマッスルのトレーニングはじわーっと効かせるものが多くて地味に感じるかもしれませんが、肩の痛みの改善に対してとても重要なものです。

他にも肩甲骨周りの細かい筋肉などを鍛えていくことで、さらに大きな効果を見込むことができます。

 

まとめ

肩腱板損傷は肩を高く挙げるような動作、柔軟性の低下、肩や肩甲骨の動きの乱れ、インナーマッスルの筋力低下が原因になります。

肩のストレッチやマッサージなどで柔軟性を高めつつ、インナーマッスルや肩甲骨周りの筋力強化が肩腱板損傷の改善に役立ちます。

 

<参考文献>

  1. Leong HT, Fu SC, He X, Oh JH, Yamamoto N, Hang S. Risk factors for rotator cuff tendinopathy: A systematic review and meta-analysis. J Rehabil Med. 2019 Oct 4;51(9):627-637. doi: 10.2340/16501977-2598. PMID: 31489438.
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  5. 日本整形外科学会HP ”肩腱板断裂

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