股関節の痛み

バレエでの股関節ストレッチ時の痛みの原因と改善方法

2024年2月29日

 

バレエのレッスン中、股関節のストレッチで思うように脚が開かず、痛みで辛い思いをしたことはありませんか?それはもしかしたら、筋肉のバランスの崩れや股関節の使い方の問題かもしれません

この記事では、バレエダンサーが抱えやすい股関節の痛みの原因を詳しく解説し、効果的な改善方法をご紹介します。

 

バレエでの股関節の痛みについて

ヨガ股関節開脚

バレエなど柔軟性を追求していると痛みで思うように股関節が伸ばせないことがあります。

ストレッチをしようとすると股関節が痛くて思うようにできない、痛いからストレッチできなくて柔軟性を高めることが難しくなるという悩みを抱えている人は少なくないかと思います。

バレエで股関節を大きく伸ばす動きを繰り返していると股関節を損傷してしまうことがあり、重大な股関節の損傷が多く報告されています。

このような股関節の怪我を放置していると手術を避けられないという事態も珍しくありません。詳しくは次の記事をご覧ください。

バレエダンサー
バレエダンサーの高い柔軟性と股関節の怪我

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この記事では、整形外科で検査を受けても特に異常が見られないにもかかわらず、バレエやヨガなどで股関節を伸ばしている際に股関節の痛みを感じる方を対象としています。

 

股関節の痛みの原因

股関節の不安定性

ストレッチをしているときに股関節が何か引っ掛かっているような感触、詰まっているよう感覚やゴツゴツするような感触がある時には、股関節の骨同士がぶつかっている可能性があります。

股関節は球関節であり、多方向に動くことができますが、その分不安定になりやすいという特徴がああります。

骨盤股関節

このような股関節の引っかかりがあると股関節のストレッチ時に痛みや違和感が出やすく、しつこい痛みが数ヶ月と続くことも珍しくありません。

そして、ストレッチをしても痛みや違和感で股関節を十分に伸ばすことができないため、柔軟性も向上しにくい状況であると言えます。

股関節が不安定な状態のストレッチは関節包や靭帯などの周辺組織に過剰な負担がかかり、痛みや炎症を引き起こす可能性もあります。

ヨガ股関節ストレッチ

このような股関節の不安定性、骨の引っかかりやズレなどは筋肉のバランスの悪さが関係しています。

柔らかすぎる筋肉がある一方で柔軟性が足りていない筋肉があったり、股関節周りの筋力不足などが股関節の引っかかりの原因となります。

 

股関節の筋力不足

ヨガ股関節のポーズ

股関節周りの筋力が弱いと力の均衡が乱れ、股関節がうまくハマらずに股関節の痛みを引き起こしやすくなります。

バレエの場合には大腿四頭筋と大臀筋などの筋肉が弱いことが多い印象であり、普段大きな筋肉を鍛えることが少ないことが関係しているかと思います。

股関節の不安定性と筋肉のバランス

こういった弱くなりがちな筋肉にも大腿骨を股関節にうまくはめる役割があり、筋肉を鍛えることで股関節の安定性がもたらすことができ、痛みの軽減につながります。

バレエで高い柔軟性を持っている人達は股関節が緩すぎることが多く、適度に筋力をつけて引き締めることが痛みを減らすために重要になります。

 

不適切なストレッチ

柔軟性を高めるために股関節を無理矢理伸ばし続けていると痛みや違和感につながります。

特にストレッチがうまく効いていないにも関わらず、強い力で伸ばそうとすると本来狙っているところとは違うところに過剰な負荷がかかってしまいます。

狙ったところにしっかりと効かせられることが股関節の痛みや違和感を防ぐポイントです。

ヨガ股関節ストレッチ

また、十分な休養が与えられないまま長時間のストレッチを繰り返してしまうこと、バレエの練習量が多く股関節を伸ばすことが多くなりすぎてしまうことも股関節を痛めてしまう要因になります。

 

股関節の痛みの改善方法

筋膜リリース

ストレッチで股関節をうまく伸ばせない場合には、フォームローラーやテニスボールなどの筋膜リリースを組み合わせて筋肉をほぐしていくことが役立ちます。

フォームローラーは広範囲を短い時間でケアしやすく、テニスボールはピンポイントでより深く効かせられるというメリットがあります。

それぞれ微妙に違うところをほぐすことができるため、可能であればフォームローラーとテニスボールを使い分けると柔軟性を高める効果が高まります。

バレエで股関節が詰まっている、引っかかっているという場合には大腿四頭筋や内転筋などをほぐすことで股関節がスッキリすることが多い印象です。

バレエ股関節周りの硬くなりやすい筋肉

これらの筋肉はバレエでの片足バランスを支える役割があるため、酷使されやすい傾向にあります。

個別のケースによってほぐした方がいい筋肉は変わってくるため、ほぐせばほぐすほど効果があるとは限らないので注意が必要です。

 

マッサージ

自分で股関節周りの筋肉をほぐすのには限界があり、やはり専門家によるマッサージのほうがより高い効果を得ることができます。

バレエなどの日本トップクラスの人達は専門の整体などで定期的に身体のケアを行い、痛みや違和感の予防をしていることが多々あります。

身体に違和感がなくとも、指導者の先生から定期的に専門家に診てもらうようにというアドバイスを受けることもあるそうです。

股関節のマッサージ

 

股関節のトレーニング

バレエをやっている人は股関節周りの筋力が不足していて股関節に痛みが出ているケースが多いため、股関節周りをしっかりと鍛えることが大切です。

 

股関節に痛みや違和感がある人の場合にはお尻の筋肉や大腿四頭筋などを鍛えることで痛みが楽になるケースが多々あります。

こういった筋肉を鍛えるときにはボディビルダーのような重い重量を使ったトレーニングではなく、チューブなどを使ってバランスを整えるような刺激にすることが大切です。

個別のケースによって弱い筋肉が違ってくるので、鍛えるべき筋肉が変わってくることにも注意が必要です。

 

まとめ

バレエにおける股関節の痛みは、筋肉のバランスの乱れ、股関節の不安定性、不適切なストレッチなどが原因で起こることが多く、放置するとパフォーマンス低下につながります。

股関節の痛みの改善には、筋膜リリースやマッサージなどのセルフケア、専門家によるケア、股関節周りの筋力トレーニングなどが効果的です。

痛みを感じたら無理せず専門家に相談することが大切です。

 

<参考文献>

  1. Curley AJ, Engler ID, McClincy MP, Mauro CS. Hip Pain in Ballet Dancers: Evaluation and Management. J Am Acad Orthop Surg. 2022 Dec 1;30(23):1123-1130. doi: 10.5435/JAAOS-D-22-00528. Epub 2022 Oct 13. PMID: 36400058.

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