膝痛

半月板損傷の原因と改善方法

2024年2月8日

 

半月板損傷とは?

半月板損傷とは膝関節にある半月板が裂けたりするなどの損傷を受けた状態であり、サッカーなどのスポーツで生じることがある外傷です。

半月板損傷することでスポーツ時の膝の痛み、膝の曲げ伸ばしや歩行動作などにも痛みが出ることがあります。

半月板損傷にはロッキングと呼ばれる痛みとともに膝が動かなくなってしまう症状や、キャッチングと呼ばれる膝が引っ掛かるような症状を伴うことがあります。

半月板損傷の疑いがある場合には整形外科に行くことが大切です。

 

半月板損傷の原因

突発的要因

スポーツにおける半月板損傷は相手選手との接触時や、ジャンプや方向転換といった負荷の高い動作で起こることが多く、前十字靭帯断裂時に半月板損傷を併発することも珍しくありません。

サッカー接触プレー

ある研究ではサッカーやラグビーをプレーすることが半月板損傷のリスクを高めると報告があります

しかし、スポーツにおける半月板損傷のリスク要因はあまり解明されておらず、漠然と負荷の高いスポーツで怪我をしやすい、膝を捻るなどの負担がかかるような動きがよくないと考えられている部分があります。

 

慢性的要因

スポーツを繰り返しプレーすることで半月板に微細な損傷が蓄積されていく可能性があり、プロサッカー選手の9割超が数ミリ程度の半月板の損傷があることが明らかになっています

これは微妙な微細な損傷であり、そのほとんどが痛みがなく問題なくサッカーができています。

サッカー

そもそもアスリートでなくても半月板に何かしらの微細な損傷があることは珍しくないようで、運動をしていない学生の約3割に半月板の微細な損傷があることが報告されています

そして、プロサッカー選手として競技歴や年齢が長いと半月板の微細な損傷も少しばかり大きい傾向にあるようです

 

 

半月板損傷による影響

米国メジャーリーグサッカーを対象にした研究では半月板損傷をしたサッカー選手のキャリアは約4年短くなるという研究結果があります

というのも膝の半月板には衝撃吸収能力という膝のダメージを軽減する役割があり、半月板損傷や手術で半月板を削り取ると膝の衝撃吸収能力が低下することが報告されています6・7

半月板損傷手術

つまり、半月板の量が減ってしまうことで膝を守る機能が低下し、膝にダメージが溜まりやすくなる身体になってしまう可能性があるわけです。

 

半月板損傷の改善方法

リハビリについて

半月板損傷をした場合には整形外科に行くことが大前提であり、手術をするかどうかは基本的に整形外科医の先生の判断が重要となります。

リハビリ

できるだけ手術は避けたいところだと思いますが、膝のロッキングやキャッチングといった症状がなければ手術をしなくてもリハビリで回復する可能性があることが報告されています

そしてリハビリを行う場合には、専門家の指導のもと適切なリハビリを行うことが重要です9・10

 

運動量と休養の調整

リハビリや運動療法で半月板損傷を改善しようとすると、過剰な負荷を与えてしまうケースが多々あり、かえって半月板の痛みを悪化させてしまうケースが珍しくありません。

リハビリを頑張ろうとトレーニング量が多くなり過ぎてしまったり、リスクの高いエクササイズを取り入れてしまったり、十分な休養を与えずに運動してしまったりと、キャパシティを見誤ってしまうケースが多くみられます。

十分な休養を与えながら、徐々にリハビリの負荷をあげていくことが重要です。

 

まとめ

膝を捻ったり、接触プレーなどで半月板損傷が起こり、日々のスポーツのプレーによっても微細な損傷が蓄積されていく可能性があります。

半月板損傷によって半月板の量が減ってしまうと膝の衝撃吸収能力が低下してしまう可能性があるので、慎重な対応が求められます。

 

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