内反小趾とは?
内反小趾は、足の小指が内側に曲がってしまう状態のことです。
放っておくと痛みが強くなったり、歩き方に影響が出たりすることもあります。
親指が変形する外反母趾とは違い、内反小趾は目立ちにくいため見逃されてしまうことが多々あります1。

内反小趾の原因
歩き方
足の外側へ荷重が偏ってしまう場合には、小指に大きな負荷がかかり、内反小趾の原因になります。

とはいえ小指に体重をかけないことが良い歩行動作というわけではありません。
理想的には小指を含めて足の指を上手に使って重心移動することが、なめらかな歩行に役立ちます。
あくまで重心移動がスムーズに行われず、局所的に負荷が集中してしまうと、小指に体重が乗ることが逆効果となってしまいます。
シューズ
不適切なシューズは内反小趾の原因になります。
シューズのサイズが不適切だったり、つま先が狭いシューズは小指の過剰な負荷へとつながります。
また、クッションが効きすぎているようなシューズは柔らかすぎて足部が不安定になってしまうことがあり、逆効果となるケースがあるため注意が必要です。
そして半年や1年と履き古したシューズは靴底が擦り減って変形してしまい、歩行動作の乱れなどにつながります。
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内反小趾を抱えている人は適切なシューズを見つけることが通常よりも難しくなります。
というのも足部の機能が低下してしまうと快適に動かせる範囲が狭くなってしまうため、痛みや違和感の出ないシューズの選択肢が少なくなってしまいます3。
足のアーチ
足のアーチが崩れて偏平足になっていると内反小趾につながるリスクがあります4。
足のアーチが崩れてしまう原因には先天的な要因によるものと、そして足の指の筋力不足によるものなどがあります。

また、親指が変形している外反母趾も内反小趾のリスクになることが報告されています1。
足部に痛みや機能低下によって、歩き方や走る動作などに乱れが生じやすくなり、内反小趾を引き起こしやすくなると考えられます。

足の指の筋力不足
内反小趾を抱えている場合には足の指の関節が緩いケースが多く、柔軟性不足というよりも足の指の筋力不足が原因になっていることも珍しくありません。
足の指の筋肉はただでさえ動かすのが難しいのですが、小指は特に動かしにくい筋肉になり、歩行時などに上手に使えていないことがよくあります。
足の指の筋力があることで重心移動や歩行動作がスムーズになり、過剰な負荷がかかりにくくなります。

内反小趾の改善方法
シューズ
内反小趾の改善には適切なシューズを選ぶことが役立ちます。
基本は足のサイズを合わせることであり、つま先の締め付けがなく余裕があるものを選ぶことが大切です。
また、足元が不安定になってしまうようなシューズを避けることも大切です。過剰なクッションやハイヒールなどは歩行動作が不安定になりやすいため、注意が必要です。
そして、主観的に快適だと感じるシューズも大事なポイントとなります。身体に良いもの悪いものなどをある程度は本能的に感じることができるため、主観的な感覚を軽視してはいけません。
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マッサージ
足部をマッサージすることが内反小趾の改善に役立つことがあります。
足の指の周りをマッサージすることで神経が活性化し、足の指が動かしやすくなります。
足の指のエクササイズとマッサージを組み合わせることで、足の指のトレーニング効果が高まり、スムーズな歩行動作の獲得などにつながります。

ちなみに、内反小趾を抱えている場合にはすでに関節が緩いことが多く、マッサージで過剰な柔軟性を求めても効果がないことがあるため注意が必要です。
トレーニング
足の指を鍛えるトレーニングは内反小趾の改善に役立ちます。
特に小指は思うように動かないことが多いため、集中してトレーニングを行い、本来の機能を取り戻すことが大切になります。
例えば足の指でグーチョキパーと動かすエクササイズが役立ちます。
親指と4本指を動かすようにグーチョキパーの形をつくりますが、しっかりと小指も動いていれば4本指同時に動くのは問題ありません。
他にも立った状態で4本指を上げるようなエクササイズも役立ちます。しっかりと小指も上がっていることが大事なポイントになります。

さらに、小指にセパレーターと呼ばれる道具を装着することで、歩行時の小指の筋肉の働きを刺激することができます。
千円前後とお手頃な価格で入手できる商品もあり、普段の歩行時に装着するだけでも効果があり、手軽に取り組むことができるのがメリットになります。

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まとめ
内反小趾の原因は歩行動作の乱れや不適切なシューズ、足の指の筋力不足や足のアーチの崩れなどが原因になります。
内反小趾の改善には適切なシューズを履くことや、マッサージ、足の指のトレーニングなどが役立ちます。
<参考文献>
- Deveci A, Yilmaz S, Firat A, Yildirim AO, Oken OF, Gulcek M, Ucaner A. An Overlooked Deformity in Patients with Hallux Valgus Tailor's Bunion. J Am Podiatr Med Assoc. 2015 May;105(3):233-7. doi: 10.7547/0003-0538-105.3.233. PMID: 26146969.
- Shi GG, Humayun A, Whalen JL, Kitaoka HB. Management of Bunionette Deformity. J Am Acad Orthop Surg. 2018 Oct 1;26(19):e396-e404. doi: 10.5435/JAAOS-D-17-00345. PMID: 30130354.
- Mazoteras-Pardo V, Becerro-de-Bengoa-Vallejo R, Losa-Iglesias M, Palomo-López P, López-López D, Calvo-Lobo C, Romero-Morales C, Casado-Hernández I. Degree of Impact of Tailor's Bunion on Quality of Life: A Case-Control Study. Int J Environ Res Public Health. 2021 Jan 16;18(2):736. doi: 10.3390/ijerph18020736. PMID: 33467061; PMCID: PMC7830808.
- Cohen BE, Nicholson CW. Bunionette deformity. J Am Acad Orthop Surg. 2007 May;15(5):300-7. doi: 10.5435/00124635-200705000-00008. PMID: 17478753.
