腰痛

脊柱側湾症による腰痛の原因と改善方法

2024年2月28日

 

脊柱側湾症とは?

脊柱側湾症は背骨が左右に曲がってしまう状態であり、背骨のねじれを伴うことがあります。

脊柱側湾症は小児期に発症することが多く、肩や腰の高さの違いや肩甲骨の突出などの特徴や腰痛などの痛みが見られることがあります。

脊柱側湾症

脊柱側湾症は早期発見での対処が鍵になるため、脊柱側湾症の疑いがある場合には整形外科を受診することが大切です。

 

脊柱側湾症の原因

先天性

脊柱側湾症は若年期に発生することなどもあり、遺伝的な影響が考えられています。

しかし、脊柱側湾症が先天性であるかどうかを明確に検査する方法がなく、あくまで可能性のひとつとして考えるしかないかと思います。

脊柱側湾症

 

成長期

脊柱側彎症には先天性、特発性、機能性などの様々な原因がありますが、特に成長期の子供達は脊柱側彎症の症状が進行しやすい傾向にあります。

成長期などのステージによる影響もあり、初潮を迎える1〜2年前が脊柱側彎症の曲がり具合が加速しやすい傾向にあることが報告され、特に骨格が成熟していない時期に脊柱側彎症が進行しやすいと考えられています1〜3

サッカー

 

脊柱の曲がり方

脊柱側彎症において脊柱の曲がり方次第で症状の進行度合いが変わってくる可能性があります。

いわゆる猫背を抱えている人達のほうが脊柱側彎症の曲がり具合が加速しやすかったことが報告されています

脊柱側湾症

他にも胸椎が右側にカーブしている方が脊柱側彎症の進行が早かったことが報告されていますし、二重のカーブや腰椎が右側にカーブしていることなども脊柱側彎症が進行しやすいという研究報告もあるようです

脊柱のカーブの仕方によって心臓から血液を運ぶ大動脈の位置が変わることが報告されており、これが脊柱側彎症の進行度合いに影響するのではないかという説もあるようです

 

脊柱周りの筋肉の硬さ

脊柱側彎症の症状が進行するほど、脊柱が硬く、可動域が小さい傾向にあることが報告されています5・6

脊柱側湾症を抱えている人は背骨周辺の筋肉の活動パターンが変化していることが報告されており、脊柱周りの硬さに関係しているかもしれません8・9

脊柱側彎症

脊柱周りの筋肉が硬いから脊柱の歪みが発生するのか?という因果関係には議論があり、脊柱を支えるために周りの筋肉を固める必要があるという可能性も頭に入れておいたほうがいいでしょう。

というのも脊柱側彎症により椎間板や椎間関節の変性が進み、脊柱が不安定になっている可能性が示唆されています

 

脊柱側湾症の改善方法

ストレッチ

脊柱側彎症を抱えている人は背骨周りが硬いこともあり、ストレッチなどで身体のバランスを整えたくなるかもしれません。

ストレッチによって姿勢が乱れやすくなるといったことも報告されており10、安易なストレッチはあまりオススメできず専門家の指導のもと行うことが大切になってくるかと思います。

ストレッチ

 

整体施術

マッサージや脊柱のモビライゼーション、整体施術などによって背骨を整えることで脊柱側湾症の痛みが改善する可能性があることが報告されています13

しかし、そこまで強い科学的根拠があるわけではなく、施術者の腕にも大きく左右される部分も大きいかもしれません。

背骨施術

 

装具・コルセット

装具やコルセットを用いることも選択肢のひとつであり、脊柱側湾症の痛みを軽減する効果があることが報告されています14

コルセットや装具は整形外科医の判断・指示も大切になってくるため、自己判断で腰のサポーターをつけるよりも整形外科を受診することが大事だと思います。

脊柱のコルセット

 

トレーニング

エクササイズに取り組むことで脊柱側彎症に対して効果はあることが報告されています15・16

しかし、脊柱のカーブが大きいほどエクササイズによる効果は限定的になる傾向にあります17

このため脊柱側湾症を早期発見し、専門家の指導のもとリハビリ・トレーニングを行うことが手術を防ぐために大事であると言われています18

 

まとめ

脊柱側湾症は先天性のものや、成長期に伴うもの、背骨のカーブや筋肉の硬さなど様々な原因があり、早期発見によるコルセットや装具、リハビリや体幹トレーニングなどの対応が鍵になります。

 

<参考文献>

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  11. Sapkas G, Papagelopoulos PJ, Kateros K, et al. Prediction of Cobb angle in idiopathic adolescent scoliosis. Clin Orthop Relat Res. 2003;(411):32-39. doi:10.1097/01.blo.0000068360.47147.30

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  19. 日本整形外科学会HP 「側湾症

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