肩の怪我のメカニズム

肩の可動域低下とテニス選手の怪我について

テニスのスイングでは肩や腕をよく使う競技であり、肩周りの柔軟性が大切であると言われています。

その中でもテニス選手は肩の内旋の可動域が低下すると怪我のリスクが高まる可能性があります。

 

テニス選手の肩の可動域

テニスは肩を酷使するスポーツであり、テニス選手は肩の内旋の可動域が低下しやすい傾向にあります1・2

(Moreno-Pérez et al 2018より引用)

この可動域の低下がどのような影響を及ぼすのか、それぞれ見ていきましょう。

 

怪我のリスク

肩の内旋の可動域の低下はテニス選手の肩や肘の怪我に関係していることが報告されています3・4・5

テニス肩の痛み

これは野球などの他のスポーツにも共通して言えることであり、肩の内旋の可動域の低下が怪我に密接に関わっていると考えられています。

肩関節の内旋の可動域の低下とピッチャーの怪我のリスク

 

肩のストレッチやマッサージなど、日々のケアをしっかりと行って肩の可動域を確保することが怪我を防ぐのに役に立ちます。

 

サーブのスピードとの関係性

テニスサーブ

一般的に肩が柔らかいとスポーツのパフォーマンスが高まりそうな印象がありますが、肩の内外旋の可動域とサーブの速度に関係性はみられないことが報告されています

 

どちらかというと股関節の可動域などがサーブの速度に強い関係性があり、肩だけでなく全身の力をうまく伝えられるようにすることが大切になってくるかもしれません。

 

考察

そもそも肩の後部というのはパワーを生み出す役割を担っています。

テニスのスイングによって肩の後方部が使われ、そこが硬くなり、内旋の可動域低下につながります。

肩のストレッチ

このため肩の内旋の可動域を改善させるには、肩の後部に狙いを定めてストレッチをしたり、ほぐしたりすることが一般的です。

 

しかし、肩を柔らかくしすぎるとスイングの安定性やパワーが落ちてしまう可能性があり、肩周りや肩甲骨の筋肉も同時に鍛えていくことが大切になってきます。

テニスの脱力スイングを実現するためのストレッチとトレーニング

 

まとめ

テニスによって肩の内旋の可動域が低下すると、肩や肘の怪我につながる可能性があります。

ストレッチやマッサージなどでしっかりとケアすることが、怪我を防ぐために役に立ちます。

 

<参考文献>

  1. Kalo K, Vogt L, Sieland J, Banzer W, Niederer D. Injury and training history are associated with glenohumeral internal rotation deficit in youth tennis athletes. BMC Musculoskelet Disord. 2020;21(1):553. doi:10.1186/s12891-020-03571-0
  2. Chiang CC, Hsu CC, Chiang JY, Chang WC, Tsai JC. Flexibility of internal and external glenohumeral rotation of junior female tennis players and its correlation with performance ranking. J Phys Ther Sci. 2016;28(12):3296-3299. doi:10.1589/jpts.28.3296
  3. Moreno-Pérez V, Moreside J, Barbado D, Vera-Garcia FJ. Comparison of shoulder rotation range of motion in professional tennis players with and without history of shoulder pain. Manual Therapy. 2015;20(2):313-318. doi:10.1016/j.math.2014.10.008
  4. Marcondes FB, Jesus JF de, Bryk FF, Vasconcelos RA de, Fukuda TY. Posterior shoulder tightness and rotator cuff strength assessments in painful shoulders of amateur tennis players. Braz J Phys Ther. 2013;17(2):185-193. doi:10.1590/S1413-35552012005000079
  5. Lucado AM, Dale RB, Kolber MJ, Day JM. ANALYSIS OF RANGE OF MOTION IN FEMALE RECREATIONAL TENNIS PLAYERS WITH AND WITHOUT LATERAL ELBOW TENDINOPATHY. Intl J Sports Phys Ther. 2020;15(4):526-536. doi:10.26603/ijspt20200526
  6. Moreno-Pérez V, Elvira Jll, Fernandez-Fernandez J, Vera-Garcia Fj. A COMPARATIVE STUDY OF PASSIVE SHOULDER ROTATION RANGE OF MOTION, ISOMETRIC ROTATION STRENGTH AND SERVE SPEED BETWEEN ELITE TENNIS PLAYERS WITH AND WITHOUT HISTORY OF SHOULDER PAIN. Intl J Sports Phys Ther. 2018;13(1):39-49. doi:10.26603/ijspt20180039
  7. Palmer K, Jones D, Morgan C, Zeppieri G. Relationship Between Range of Motion, Strength, Motor Control, Power, and the Tennis Serve in Competitive-Level Tennis Players: A Pilot Study. Sports Health. 2018;10(5):462-467. doi:10.1177/1941738118785348

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