腰痛

テニス選手の腰痛の原因と対策について

2022年10月2日

テニス腰痛

テニスは長時間プレーすることが珍しくなく、慢性的な痛みや故障が多いスポーツであると言えます。

ここでテニス選手の腰痛の原因とその対策について、ご紹介していきたいと思います。

 

テニスサーブと腰痛

テニスのサーブ時の腰や骨盤の動きが腰痛に関係しています

ある研究では腰痛を抱えていたテニス選手はサーブ時に体幹部の側屈が大きかったことが報告されています

サーブ時の動きのクセを修正することで、腰にかかる負担を減らせる可能性があります。

テニスサーブ

ちなみにフラットサーブやキックサーブなどのサーブの種類やボールを上げるトスの位置などは腰痛にあまり関係していないようです

 

テニススイングと腰痛

テニスのスイング次第では身体に負荷がかかりやすくなり、できるだけ楽にスイングしたいというテニス選手は多いことかと思います。

しかし、意外にも腰痛を抱えている選手とそうでない選手とで、フォアハンドやバックハンドのスイングに大きな違いは見られなかったそうです

テニススイング

どちらかといえばフォアハンドのストロークのほうがバックハンドに比べて腰や骨盤の動きが大きく、腰に負担がかかりやすい可能性があります

⇨テニスの脱力スイングを実現するためのストレッチとトレーニング

 

運動量と腰痛

テニスの腰痛の要因で最も大きなものが、運動量です。

テニスは4〜5時間など長時間プレーし続けることが珍しくないスポーツであり、練習量やプレー時間が痛みや故障に強く関係しているスポーツです。

実際にトレーニングや練習、試合数が多いテニス選手のほうが腰痛が多いことが報告されています

テニス練習

多少の痛みがあってもプレーを続けることができるかもしれませんが、早めの対策がとても重要です。

身体に違和感が出始めたところで練習をストップすることが痛みの慢性化を防ぐポイントであり、痛みがある状態でプレーをし続けてしまうと、

回復するのに数週間かかってしまうなど、想像以上に大きなダメージが蓄積されてしまう可能性があります。

 

テニス選手の可動域と腰痛

一般的に高い柔軟性を持っている選手のほうが良いというイメージがあるかもしれません。

身体が硬いことを気にしているテニス選手は多く、できるだけ身体が柔らかくなりたいと思うことも珍しくないかと思います。

しかし、意外にも腰痛を抱えたテニス選手の腰や骨盤の可動域に差がみられなかったことが報告されています5・6

ハムストリングスのストレッチ

可動域向上というよりも疲労回復やコンディションを整えるという目的でのストレッチやマッサージ、整体施術などは大いに役に立つ可能性があります。

長時間のプレーによって筋肉が疲労を起こすと、身体に変なクセがつきやすくなるので、しっかりとリセットして整えておくことが大切です。

テニスストレッチ

ストレッチなどを行う時にはあくまで標準的な可動域を獲得することが重要で、バレエや体操選手のような軟体人間かのような柔らかすぎる可動域は必要ありません。

⇨柔軟性が高すぎると腰痛の原因になることがある?

 

体幹の筋肉と腰痛

一般的に体幹の筋肉が強いほど腰痛を防げるイメージがあるかもしれませんが、闇雲に筋力を強くしても腰痛を防げないことは珍しくありません。

実際に腰痛を抱えたテニス選手の体幹の筋力には大きな違いはみられなかったことが報告されています

腹筋

腰痛を防ぐためには筋力よりも、筋持久力のほうが重要だったりします。

特にテニスにおいては長時間のプレーをすることから、一瞬の瞬発力よりも長時間のプレーでも体幹の筋肉が働き続けるという持久力の重要性が高まります。

テニスの長時間練習

さらには体幹の筋肉の連動性や姿勢をうまくコントロールできるか、といった細かい部分がテニス選手の腰痛に関わってきます

筋肉疲労や痛みや違和感を抱えている状態など、身体をうまくコントロールできない状況でテニスを長時間やると細かい体幹の機能が損なわれていく可能性があります。

一度体幹のクセを修正したとしても、長時間の繰り返しの練習によって変なクセがつきやすいのがテニスの性質でもあり、ここが身体を上手にマネジメントするポイントでもあります。

⇨腰痛の整体施術とトレーニング

 

まとめ

テニスのサーブ時の腰の動きや、体幹の筋肉の使われ方のクセなどがテニス選手の腰痛に関わっています。

長時間のプレーが続きやすいというテニスの性質から、闇雲に筋力や柔軟性を獲得するだけでは意外と腰痛を減らしにくく、

どちらかと言えば筋持久力の獲得や日々の身体のケア、違和感があったら練習をやめるといった面が大事になってきます。

 

<参考文献>

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