身体のケア

腱を強くするためにはどのようなトレーニングが必要?

アキレス腱

スポーツに取り組んでいるとアキレス腱障害など腱に関する怪我が起ることも珍しくありません。一般的に腱の耐久性や強さが落ちてくると怪我をしやすいと考えられており、ある日突然腱を断裂するということも起こり得るかと思います。腱を強く丈夫な状態にしておくことは怪我予防のために大切なことであり、腱を強くするには筋肉を介してトレーニングをすることが重要になってきます。

 

ポイント

  • スポーツに取り組んでいるだけで腱を強くできるのには限界があるようです
  • ウェイトトレーニングなどで腱が強くなる可能性があります
  • 腱を強くするためのトレーニングは腱に強い負荷がかかるため慎重に行うことが大切です

 

スポーツをやっていれば腱が強くなる?

スポーツの負荷だけで腱を強化するには限界があるようです。

マラソン

  • 筋力と腱の強さに相関関係があるという報告もあれば、そうでない報告もあります1・2
  • ある研究ではシーズン中の運動量の変化が腱の成長に影響を与える可能性を示しており、練習量が多すぎると腱が強くならないことが起こり得ます。

これは筋力が腱の強さにも影響するが、それ以外の要素も影響する可能性を示していることの表れではないでしょうか。そのため、どんな運動をしているのか、栄養状態や身体のケアの仕方なども大切になってくるかもしれません。

というわけでして、スポーツをやっていればある程度は腱が強くなるの可能性はありますが、スポーツをやればやるほど腱が丈夫になっていくということをそこまで期待できないのではないかと思います。

 

ウェイトトレーニングで腱が強くなる

ウェイトトレーニングなどに取り組むことで意図的に腱を強くすることができる可能性があります。例えば、14週間のウェイトトレーニングに取り組んで腱の強さが改善したという研究結果があります

レッグプレスで筋肉を鍛える女性

しかし、ただウェイトトレーニングに取り組めばいいわけではなく扱う重量によって腱の成長の影響する可能性があります。とある研究では10数回持ち上げられるような重量でのトレーニングでは腱の成長が確認できたが、一方で30回や40回持ち上げられるような軽い重量では腱の強さは改善しなかったという報告もあります

ウェイトトレーニングで効果的に腱を強くするためには一定程度の重量を扱う必要があるかもしれません。

また、エキセントリック収縮のほうが腱が強くなる可能性があることも示唆されており、いわゆるゆっくりと重りを下げながら行うトレーニングが腱を強くするのに適しているのかもしれません。

 

プライオメトリクスで腱を強くする

ウェイイトレーニングだけでなくジャンプなどの爆発的動作を伴うトレーニングも腱を強くする可能性があります。14週間のジャンプなどのトレーニングで腱の強さが改善したという研究結果があります

プライオメトリクス

どちらが腱を強くする効果が高いかという議論があるかもしれませんが、怪我をしている人にとってはどちらも身体への負荷が大きいので、まずは怪我の状態などを考慮して選択した方がいいかと思います。どちからというとウェイトトレーニングから始めていき、一定程度の筋力を獲得したら爆発的動作を伴うトレーニングに進んでいきます。

こういったトレーニングは負荷が高く、やりすぎると怪我をしてしまう可能性があるので回数や頻度などに注意が必要です。

 

まとめ

以上を踏まえると、ただスポーツをやっていれば腱が強くなるとは限らないので、意図的なトレーニングで腱を強くすることも必要になってくる可能性があります。しかしながら、腱を強くするためにはある程度の強い刺激が必要なのですが、トレーニングの負荷が高いために怪我のリスクに注意しながら取り組むことが大事になってくるかと思います。

そして、練習量が多過ぎたり十分に身体が回復できる状態にないと腱が弱くなってしまう可能性にも注意が必要です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Nunes GS, Tessarin BM, Scattone Silva R, Serrão FV. Relationship between the architecture and function of ankle plantar flexors with Achilles tendon morphology in ballet dancers. Hum Mov Sci. 2019;67:102494.

  2. Mannarino P, Lima KMM, Fontenelle CRC, et al. Analysis of the correlation between knee extension torque and patellar tendon elastic property. Clin Physiol Funct Imaging. 2018;38(3):378-383.

  3. Hagan KL, Hullfish T, Casey E, Baxter JR. Tendon structure quantified using ultrasound imaging differs based on location and training type. Journal of Applied Physiology. 2018;125(6):1743-1748.

  4. Reeves ND, Maganaris CN, Narici MV. Effect of strength training on human patella tendon mechanical properties of older individuals. J Physiol (Lond). 2003;548(Pt 3):971-981.

  5. Kongsgaard M, Reitelseder S, Pedersen TG, et al. Region specific patellar tendon hypertrophy in humans following resistance training. Acta Physiol (Oxf). 2007;191(2):111-121.

  6. Fouré A, Nordez A, McNair P, Cornu C. Effects of plyometric training on both active and passive parts of the plantarflexors series elastic component stiffness of muscle-tendon complex. Eur J Appl Physiol. 2011;111(3):539-548.

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