腰痛のメカニズム

スタンディングデスクに腰痛を減らす効果はない?

スタンディングデスク

長時間座った状態での事務作業が腰にくることから、最近では立ったまま事務作業ができるスタンディングデスクに注目が集まりつつあります。

ここでスタンディングデスクの腰痛に対する効果についてご紹介していきたいと思います。

 

ポイント

  • 長時間のスタンディングデスクの使用は腰痛を減らす効果がないようです。
  • 立位姿勢でも座った姿勢でも長時間同じ姿勢を続けてしまうと腰の違和感が起こりやすくなります。
  • 椅子と立位の両方を取り入れて定期的に姿勢を変える、適度な休憩を入れることで腰の負担が減る可能性があります。

 

スタンディングデスクと腰痛

残念ながらスタンディングデスクは腰痛を減らす効果はないことが明らかになっています1。

複数の研究で腰痛を減らす効果はないという結果がでていますし、証明力が強い論文の裏づけもあります。

長時間のスタンディングデスクはむしろ腰痛を悪化させる可能性があるという研究結果もあるくらいです

このようなことから腰痛防止のために椅子の使用をやめてスタンディングデスクを取り入れてもあまり効果は期待できないのではないかと思います。

 

スタンディングデスクの腰の負荷について

スタンディングデスクを用いることで腰が楽になるという意見もあるかもしれません。

座位と立位姿勢における脊柱のアライメント

  • スタンディングデスクは寄りかかれないので姿勢が良くなるという報告があります
  • 立っている姿勢は背もたれがないためか長時間のスタンディングデスクでは腰の違和感が増し、精神的な疲労も高まるという研究結果もあります

このようにスタンディングデスクによって短期的な効果はあるかもしれませんが、長時間の作業になると腰へ負担がかかる傾向にあります。

やはり椅子には背もたれがあるので腰が疲れにくいという利点もありますし、少なくとも姿勢を整えるだけならば椅子を適切なものに替えることで姿勢は良くなる可能性があるかと思います。

 

長時間の事務作業による腰の負担の解消

座っていようが立っていようが長時間同じ姿勢で事務作業を続けると腰に負担が来やすい傾向にあります

この長時間の負担を軽減するには定期的な休憩や時折姿勢を変えることが効果あります

椅子に座っている場合には様々な姿勢を取りやすく負荷を分散しやすいとういのもありますし、立って作業をしている場合にはたまに座るなどして腰を休ませることが長時間の作業のポイントになってくるかと思います。

 

スタンディングデスクを取り入れる際のポイント

スタンディングデスクも使い方次第では腰痛を軽減させる効果があります。

(Chau et al 2014より引用)

スタンディングデスクと椅子を組み合わせることで腰痛に効果がある可能性が示唆されています

というのも疲れたら立ったり座ったりすることで長時間同じ姿勢を回避して、腰への負担を減らすことができるためではないかと考えられています。

簡単に高さを調整することができるようなスタンディングデスクを使うことで、椅子と立位姿勢と姿勢を変えやすくなるかと思います。

 

そしてスタンディングデスクを取り入れるなら少しずつ時間を増やして慣れさせたほうが腰の違和感が出にくいという研究結果もあります

いずれにしても長時間同じ姿勢になってしまうことを避けるというのが大事なポイントなのかもしれません。

 

まとめ

スタンディングデスクでの長時間の作業は腰の負荷へとつながりますが、長時間同じ姿勢になってしまうことを防ぐためにスタンディングデスクを取り入れるのはアリではないかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. De Carvalho D, Greene R, Swab M, Godwin M. Does objectively measured prolonged standing for desk work result in lower ratings of perceived low back pain than sitting? A systematic review and meta-analysis. Work. 2020;67(2):431-440. doi:10.3233/WOR-203292
  2. Waters TR, Dick RB. Evidence of health risks associated with prolonged standing at work and intervention effectiveness. Rehabil Nurs. 2015;40(3):148-165. doi:10.1002/rnj.166
  3. Kang SH, Lee J, Jin S. Effect of standing desk use on cognitive performance and physical workload while engaged with high cognitive demand tasks. Appl Ergon. 2021;92:103306. doi:10.1016/j.apergo.2020.103306
  4. Baker R, Coenen P, Howie E, Lee J, Williamson A, Straker L. A detailed description of the short-term musculoskeletal and cognitive effects of prolonged standing for office computer work. Ergonomics. 2018;61(7):877-890. doi:10.1080/00140139.2017.1420825
  5. Park J-H, Srinivasan D. The effects of prolonged sitting, standing, and an alternating sit-stand pattern on trunk mechanical stiffness, trunk muscle activation and low back discomfort. Ergonomics. 2021;64(8):983-994. doi:10.1080/00140139.2021.1886333
  6. Gallagher KM, Campbell T, Callaghan JP. The influence of a seated break on prolonged standing induced low back pain development. Ergonomics. 2014;57(4):555-562. doi:10.1080/00140139.2014.893027
  7. Agarwal S, Steinmaus C, Harris-Adamson C. Sit-stand workstations and impact on low back discomfort: a systematic review and meta-analysis. Ergonomics. 2018;61(4):538-552. doi:10.1080/00140139.2017.1402960
  8. Nelson-Wong E, Gallagher K, Johnson E, et al. Increasing standing tolerance in office workers with standing-induced back pain. Ergonomics. 2020;63(7):804-817. doi:10.1080/00140139.2020.1761034
  9. Chau JY, Daley M, Srinivasan A, Dunn S, Bauman AE, van der Ploeg HP. Desk-based workers’ perspectives on using sit-stand workstations: a qualitative analysis of the Stand@Work study. BMC Public Health. 2014;14:752. doi:10.1186/1471-2458-14-752

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