腰痛のメカニズム

腰椎分離症とスポーツの違いによる傾向

多くのスポーツにおいて腰痛は悩みの種ですが、その競技特性によって腰への負荷が変わってくる可能性があります。

どのような動作が腰への負荷が高いのかを理解することは、腰椎分離症などの腰痛の障害を防ぐために役にたつかもしれません。

 

ポイント

  • 腰を過度に捻ったり反ったりする動作が腰への負荷が高く、腰椎分離症へつながりやすいと考えられています。
  • 腰椎分離症は野球やサッカーを始めとしたスポーツにおいて多くみられる傾向があります。
  • 一見すると腰を過度に捻ったり反ったりする動作の少ないと思われる陸上選手にも腰椎分離症が発症することも珍しくないようです。

 

腰椎分離症とスポーツの傾向

野球やサッカーが特に多い傾向にあり、その他にもテニスやバレー、体操などにも腰椎分離症が多く見られるそうです

スポーツ

というのも腰を過度に捻ったり、反ったりする動作が負荷が高く、腰椎分離症へとつながりやすいと考えれています。

脊柱分離症による腰痛のメカニズム

 

野球と腰椎分離症

野球の投球動作やバッティング動作など身体を捻る競技特性のあるスポーツです。

そのため、腰への負荷が高く、野球選手に腰椎分離症が多いというのはある意味で納得できるものがあるかと思います。

さらに興味深いことに、野球の投球動作において多くの選手に腰部の過伸展がみられたことが報告されています

(Singh et al 2018より引用)

このように知らず知らずのうちに野球選手の腰に負荷がかかっているのかもしれません。

 

サッカーと腰椎分離症

サッカーも腰椎分離症が発症しやすいスポーツであると言われています。

キック動作など腰を捻ったり、反ったりするような競技特性があり、腰への負荷が高いことが伺えると思います。

サッカーのキック

興味深いことに、サッカーは野球などに比べて両側や複数箇所の腰椎分離症がより多くみられる傾向にあるようです3・4

これにはキック動作以外の要素が怪我のメカニズムに関わっている可能性があるかもしれません。

 

スプリント動作と腰椎分離症

一般的に過度な腰の反りや捻りが腰椎分離症の原因と考えられていますが、そういった動作の少ない陸上選手なども腰椎分離症を発症することも珍しくありません

スプリント

  • スプリント動作においては股関節の伸展の可動域や脊柱の回旋などがサッカーのシュート動作に匹敵する可能性が示唆されています算出方法などの詳細が明確ではなく、信頼性の程度は微妙なところではあります。
  • 仮にスプリント動作において過度な腰の反りや捻りがなくとも、全力疾走というスプリント動作自体がそれなりに腰への負荷が高い可能性が考えられます。データがないのであくまで可能性に過ぎませんが。

怪我の発生率のデータや動作の性質を考えるとスプリント動作がそれなりの腰の負荷を生み出している可能性は十分に考えられるのではないでしょうか。

 

まとめ

過度な腰の反りや捻りが腰への負荷が高く腰椎分離症へとつながりやすいのですが、それ以外にもスプリント動作など腰への負荷が高い競技動作があるかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Selhorst M, Fischer A, MacDonald J. Prevalence of Spondylolysis in Symptomatic Adolescent Athletes: An Assessment of Sport Risk in Nonelite Athletes. Clin J Sport Med. 2019;29(5):421-425. doi:10.1097/JSM.0000000000000546
  2. Singh H, Lee M, Solomito MJ, Merrill C, Nissen C. Lumbar Hyperextension in Baseball Pitching: A Potential Cause of Spondylolysis. J Appl Biomech. Published online November 30, 2018:1-6. doi:10.1123/jab.2017-0230
  3. Yokoe T, Tajima T, Sugimura H, et al. Comparison of symptomatic spondylolysis in young soccer and baseball players. J Orthop Surg Res. 2020;15. doi:10.1186/s13018-020-01910-4
  4. Gregory PL, Batt ME, Kerslake RW. Comparing spondylolysis in cricketers and soccer players. Br J Sports Med. 2004;38(6):737-742. doi:10.1136/bjsm.2003.008110
  5. Goto T, Sakai T, Sugiura K, et al. Dash-Associated Spondylolysis Hypothesis. Spine Surg Relat Res. 2019;3(2):146-150. doi:10.22603/ssrr.2018-0020

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