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ランニングシューズの選択は怪我のリスクを高めるのか?

ランニングシューズには千差万別あり、怪我を予防するために開発されたようなシューズを見かけることも少なくありません。クッションがあったほうが怪我を防げると店員さんからシューズを勧められることもあるかと思います。果たしてどのようなシューズが怪我を防げるか、現代のスポーツ医学で明らかになっていることを交えつつ解説させていただきたいと思います。

 

ポイント

  • シューズのクッションの柔らかさは怪我の発生率に大きな影響を与えないようです
  • ミニマリストシューズや裸足でも怪我の発生率に大きな違いはないようです
  • その人が快適だと感じるシューズは怪我の発生率を下げる傾向にあるようです

 

特定のシューズが怪我の発生率を高めるわけではない?

特定のシューズを履いたからといってそこまで怪我のリスクを高めるとは限らないようです

 

例えばシューズのクッションは衝撃吸収に役に立つと考えられていますが、シューズが硬いものや柔らかいものを比べた時に怪我の発生率に違いはなかったようです

シューズのクッションと衝撃吸収能力の限界について

 

また、ミニマリストシューズや裸足についてもそこまで怪我の発生率に違いはないようです。

というのも人の身体には適応能力がありシューズに衝撃吸収能力がないのならば他の身体のパーツで衝撃吸収をするようになると言われています。私たちが考えている以上に身体は賢いのかもしれません。

裸足ランやミニマリストシューズは怪我のリスクを高めるのか?

 

もちろん人それぞれ身体の状態は異なり、強い部位もあれば弱い部位もあります。適応能力や、その負荷に耐えられることができる上限も人それぞれ違うと考えられています。

たとえば、足部の疲労骨折を抱えている人は足部の衝撃を減らせるようなシューズが効果を発揮する可能性がある一方、膝痛を抱えている人には膝の代わりに足首で衝撃吸収するようなシューズが効果を発揮する可能性があるかと思います。

 

その人に合っているかどうかが重要?

興味深いことにその人に合っているかどうか、快適であるかどうかが重要かもしれないという研究報告があります。硬さや弾力性、形状が異なる6つのインソールの中で、最も快適だと感じたものを履かせて4ヶ月間のランニングをしたところ、怪我の発生率が下がっていたそうです。

シューズの違いによる怪我の発生率

(Mündermann et al 2001より引用)

何を持って人々はシューズが快適であると感じるのかについはまだまだ研究で解明されていないところが多く、ランナーの感覚や専門家の腕が試されるところであるかと思います。

しかしながら、近年では特定のシューズが好記録を出せるということもあり、特定のシューズを履きこなせるだけの適応能力があるかどうかの重要性が高まっています。

 

個々の状態に合わせて作られるインソール

怪我をした人にインソールが処方されることがありますが、そういったインソールは個々の状態に合わせて作られているからなのか怪我を改善する効果があることが多いという印象を受けています。

インソールの処方

 

まとめ

一概にこのシューズがいい、このシューズが悪いというよりも、その人に合っているかどうか?という点が重要であり、その見極めに腕が試されるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Nigg BM, Baltich J, Hoerzer S, Enders H. Running shoes and running injuries: mythbusting and a proposal for two new paradigms: “preferred movement path” and “comfort filter.” Br J Sports Med. 2015;49(20):1290-1294.

  2. Theisen D, Malisoux L, Genin J, Delattre N, Seil R, Urhausen A. Influence of midsole hardness of standard cushioned shoes on running-related injury risk. Br J Sports Med. 2014;48(5):371-376.

  3. Mündermann A, Stefanyshyn DJ, Nigg BM. Relationship between footwear comfort of shoe inserts and anthropometric and sensory factors. Med Sci Sports Exerc. 2001;33(11):1939-1945.

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