身体のケア

エクササイズ後の一時的な筋力増強の効果について

エクササイズをした後に力が入りやすくなったり、身体がシャキッとした感じになることがあるかと思います。しかし、しばらくすると身体が元に戻ってしまいます。今回はそのメカニズムや影響する要素などについて説明させていただきたいと思います。

 

ポイント

  • エクササイズ直後には一時的に筋肉の出力が上がります
  • その効果は長時間続くわけではなく、5〜10分程度しか持続しないようです
  • 長期的な効果を得るためには、地道にトレーニングを続けることが大事です

 

一時的に筋肉が強くなるメカニズム

エクササイズをすることで筋肉の中の化学物質が変化すること、神経の伝達効率が変化する、筋繊維の角度が変化するなど複数の説があります。いずれの説も決定的といえるほどの科学的根拠があるわけではなく、複合的な要素が絡み合って筋肉に影響を及ぼしているのではないかと考えられます。

神経伝達

 

エクササイズ直後の効果の持続時間

エクササイズをすることで一時的に筋肉の出力が増える、身体がシャキッとするような効果があるのですが、この効果は長くは続かずに5分〜10分という短い時間で徐々に元に戻ってしまうことが報告されています

エクササイズ直後の筋力

(Tillin and Bishop 2009より引用)

例えば、お尻の筋肉に刺激を入れることで歩きやすくなった、という効果は10分もすれば元に戻ってしまいます。一時的な効果で終わらせずに長期的な効果を得るためには、しっかりと定期的にエクササイズをして筋肉を鍛えることが必要となってきます。

 

部位や動作によって効果が違う

このエクササイズ後に一時的に筋肉の出力が高まるのは部位や動作などによっても影響をうけます。

例えばエクササイズをやった直後の数分間はジャンプ力アップの効果があったが、短距離走のタイムは改善されなかったことが報告されています

スプリント

これには複数の要因が考えられるのですが、筋肉によって機能や働きが違うためパフォーマンスアップが期待できる動作も自ずと変わってくることが考えられます。

ある研究において部位が違うことで、このエクササイズ後の一時的な筋肉の出力の程度にも影響を及ぼすことが確認されています。また、同じ筋肉であったとしても、動作のスピードが違うだけでも異なる結果となることも報告されています

 

疲労による影響

エクササイズをすることで一時的に筋肉の出力が増える効果は、どのような刺激を入れるのかによって変化しますし、そして疲れるような刺激を入れてしまうと筋肉の出力は下がってしまいます

疲労と筋力について

(Tillin and Bishop 2009より引用)

このため疲労の度合いなども考慮したうえで筋肉へ刺激を与えることが大切になってくるかと思います。

 

まとめ

エクササイズをすることで一時的に筋肉の出力が増える効果は、動作や時間、疲労などの要素によって影響されます。あくまで10分も経過したら元に戻ってしまうような一時的な効果であり、長期的な効果を生み出すためには定期的にエクササイズをして筋肉をしっかりと鍛えることが必要となってきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Tillin NA, Bishop D. Factors Modulating Post-Activation Potentiation and its Effect on Performance of Subsequent Explosive Activities: Sports Medicine. 2009;39(2):147-166.

  2. Beato M, Bigby AEJ, De Keijzer KL, Nakamura FY, Coratella G, McErlain-Naylor SA. Post-activation potentiation effect of eccentric overload and traditional weightlifting exercise on jumping and sprinting performance in male athletes. PLoS ONE. 2019;14(9):1-13.

  3. Fukutani A, Hirata K, Miyamoto N, Kanehisa H, Yanai T, Kawakami Y. Effect of conditioning contraction intensity on postactivation potentiation is muscle dependent. J Electromyogr Kinesiol. 2014;24(2):240-245.

  4. Fukutani A, Miyamoto N, Kanehisa H, Yanai T, Kawakami Y. Potentiation of isokinetic torque is velocity-dependent following an isometric conditioning contraction. Springerplus. 2013;2(1).

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