腰痛のメカニズム

プランクによる体幹のトレーニングは腰痛に効果を発揮するのか?

プランク

プランクと呼ばれるエクササイズが体幹トレーニングのひとつとして有名です。

しかし、プランクのエクササイズは賛否両論があるのもまた事実です。

ここで腰痛に関することを中心にプランクによる体幹トレーニングのメリット、デメリットなどをご紹介していきたいと思います。

 

プランクの腰痛に対する効果

サッカー選手に対するプランクで一定の怪我予防効果があることが研究で明らかになっており、腰痛を抱えている人にもプランクが一定の効果を発揮しているという研究結果もあるようです

プランク

一般的に体幹部を鍛えることは怪我予防や腰痛に対して効果を一定の効果を発揮することが多いので、上記の研究結果は妥当なところではあるとは思いますが、

プランクのエクササイズが腰痛防止に対してベストな選択であるかというと疑問が残ります。

 

プランクのメリット

プランクのエクササイズのメリットは初級・中級のエクササイズとして使い勝手が良いことで、怪我をしていない健康な人に対するエクササイズとして一定の価値があるのではないかと思います。

  • 比較的簡単にできるエクササイズであること
  • そこそこの負荷を腹筋に与えることができること
  • 基本のエクササイズから応用のエクササイズのバリエーションの幅が広いこと
  • 体幹部を動かさないエクササイズであるため腰に過剰な負荷がかかりにくいこと

プランクは腰を反ったり曲げたりせず、腰をほとんど動かさないので腰への負担が比較的軽く、そこそこ体幹に効かせることができるのが腰痛対策への大きな利点だと思います。

体をひねる動きが腰痛へとつながりやすい?

 

プランクのデメリット

プランクの主なデメリットは、長年悩まされる腰痛を解決したい、あるいは競技レベルの高いアスリートに対しては効果が限定的であることです。

プランクは有名なエクササイズであり、既に一度は試していることが多く、プランクのエクササイズでは効果が出ないことが珍しくありません。

 

腰痛を抱えている人へのプランク

まず、腰痛を抱えている人に対してプランクは腰への負担が大きすぎることがあります。

筋力バランスが整っていないと腰を反るなどの代償動作が出やすく、狙った筋肉がうまく鍛えられない、痛みが悪化してしまうといったことへとつながる場合があります。

こういった体幹のエクササイズでは主観的な感覚と実際の動きにズレが起こりフォームを乱しやすいため、感覚のズレを修正しながら徐々に負荷を高めていくことが重要です。

こういった理由から、もう少し軽い負荷のエクササイズで感覚のズレを解消しながら、徐々に負荷をあげていくことの優先度が高いことが多いかと思います。

プランクエクササイズ

そもそも体幹部の筋力が高ければ高いほど腰痛防止につながるとは限らないことに注意が必要です。

体幹部で他に弱い筋肉がないか確認しながら、複数の筋肉をバランスよく鍛えていくことや持久力を鍛えていくことの優先度が高いかと思います。

腹筋や背筋の筋力を鍛えることが腰痛防止にならない?

 

高重量トレーニングを行うアスリートの腰痛防止

競技レベルの高いアスリートに対してはプランクでは負荷が軽すぎて、腰痛防止につながりにくいことも多いというデメリットがあります。

高重量のウェイトトレーニングや、爆発的トレーニングなどを行っているアスリートは鋼のように強い体幹を獲得することが腰痛防止に役立ちます

腹筋などの特定の筋肉だけを鍛えるわけではなくて、インナーマッスルを含めて体幹の全ての筋肉をバランスよく鍛えるという前提がありますが・・・。

腹筋

プランクでは軽すぎるのならば、負荷の高い激しい腹筋をやったらいいではないか?という意見があり、これに同意する部分も多くあるのですが、

激しすぎる体幹トレーニングでは腰への負荷も過剰になり、かえって逆効果になってしまうリスクもあります。

腰の負荷を最大限に軽くしながら体幹部に効かせることが重要です。

鋼の体幹に鍛え上げることは、他の腰痛対策を全てやった後の選択肢と考えたほうが安全だと思います。

 

そして、鋼の体幹に鍛え上げてカッチカチに固めるだけでは足りず、身体のコンディショニングとして体幹部を緩めることも腰痛防止に必要です。

パフォーマンスアップという面でも野球やサッカーなど多くの競技では動きの中で体幹部を緩める瞬間も必要になってきます。

つまり、剛と柔のどちらも大事になってきます。

 

プランクは無難なエクササイズではあるものの、爆発的パワーを必要とするアスリートの細かいニーズを満たせない場合があるというデメリットがあります。

 

まとめ

腰痛を抱えていない健康な人のトレーニングとしてのプランクは、シンプルで当たり障りのない使い勝手のいいエクササイズですが、

腰痛防止や腰痛解消に最適なエクササイズであるとは言い難い面もあるかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Blasimann A, Eberle S, Scuderi MM. [Effect of Core Muscle Strengthening Exercises (Including Plank and Side Plank) on Injury Rate in Male Adult Soccer Players: A Systematic Review]. Sportverletz Sportschaden. 2018;32(1):35-46. doi:10.1055/a-0575-2324
  2. Kim M, Kim M, Oh S, Yoon B. The Effectiveness of Hollowing and Bracing Strategies With Lumbar Stabilization Exercise in Older Adult Women With Nonspecific Low Back Pain: A Quasi-Experimental Study on a Community-based Rehabilitation. Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics. 2018;41(1):1-9. doi:10.1016/j.jmpt.2017.06.012
  3. Mcgill, Stuart. Low Back Disorders; Evidence-Based Prevention and Rehabilitation. Human Kinetics. 2015
  4. Stuart McGill. Ultimate Back Fitness and Performance. 2017. Backfitpro Inc.

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