コラム

怪我や痛みに対するパーソナルトレーニングという選択肢

怪我予防や慢性的な痛みを改善するために筋肉を鍛えることが役に立つのですが、筋肉を鍛えるという選択肢は世の中にまだまだ認知されていないように思うことが多々あります。

そこで怪我予防のためのトレーニングの現状について書かせていただきたいと思います。

 

筋力を鍛えるという選択に対する認知度の低さ

体幹を鍛えることの重要性が少しずつ世間に浸透していますが、怪我を防ぐために身体を鍛えることの重要性はまだまだ世の中に認知されていないように感じています。

 

初期治療とリハビリ

まずは電気刺激や超音波、マッサージなどで患部を治療することを最初に行う必要があるのですが、

負傷部位が治癒していくにつれて徐々にリハビリやトレーニングで筋肉をつけていくことが重要になってきます。

しかし、そのことを誰かが教えてくるとは限らず、いつまでも電気治療やマッサージに頼ってしまい筋肉をつけるためのトレーニングが行われないことも珍しくないように思います。

整形外科や病院のリハビリなどに通い「筋力を鍛えてください」と言われて、筋肉をつけることの重要性をようやく認識するケースも少なくないように思います。

 

リハビリの期間の問題

リハビリの後半戦においては徐々に負荷の高いメニューに移行していき、筋力の獲得を目指していくことが多いのですが、

しっかりと筋肉がつく前にリハビリの期間が終了してしまい、十分なトレーニングが行われないまま終わってしまい怪我を再発してしまう事例も珍しくないように思います。

時間と年月

もしかしたら、保険や診療報酬などの制度的な要素も関係しているのかもしれません。

 

怪我に対するトレーニングの市場規模

病院などで筋力を鍛えたほうがいいですよ、とアドバイスを受けても戸惑うことがあるかと思います。

どこに行っていいかわからない、どのようなトレーニングをしたらいいのかがわかならい、という悩みがあります。

 

パーソナルトレーニング

パーソナルトレーニングに行ったとしてもその多くはシェイプアップやダイエットの専門家であり、怪我のスペシャリストではないことは珍しくありません。

そういった場合には怪我のメカニズムを考慮したトレーニングが行われないことがあり、時にはどんどん過酷なトレーニングへと進んでいってしまうことも耳にします。

身体の状態によっては闇雲に激しいトレーニングをしてしまうと、かえって逆効果になってしまう可能性もあります。

 

理学療法士の資格を持ったパーソナルトレーナーなど、怪我に対する十分な専門知識を有している人も少しずつ増えてきているように思います。

パーソナルトレーニング

 

ピラティス

最近ではピラティスなどの手法がパーソナルトレーニングに取り入れられることが徐々に増えてきています。

ピラティスはそもそもリハビリから始まったなどと言われることがあり、怪我の改善への相性が比較的良いように思います。

 

ピラティスでは細かい筋肉をつけたり、動きのクセを修正することへの利点はあるのですが、筋力をつけるという点においては少々物足りない点があります。

またピラティス専用の高額なマシンが必要だったりと気軽に取り組めない種目もあります。

 

メディカルフィットネス

最近では整形外科や病院などがフィットネスジムを併設したり、クリニックでの自費リハビリなど、怪我や痛みを防ぐために身体を鍛えるための環境が少しずつ増えている印象を受けます。

こうした施設では怪我のスペシャリストが常駐していることも珍しくなく、適切なトレーニングが受けやすい環境にあるかと思います。

やはり怪我の予防や改善という点においては医療従事者が提供するトレーニングのほうが信頼できると思います。

 

一方でこうした施設は高齢者のたまり場になってしまったりと、若い人はなかなか足を踏み入れにくい場合もあるように思います。

 

身体を鍛えることの潜在的価値

怪我を防ぐために身体を鍛えることに対する潜在的な価値は大きいと考えています。

トレーニングの効果は様々な場面に表れることから、徐々にサービスが広がりつつあるように思います。

 

スポーツチームにおける潜在的需要

最近では強豪スポーツチームへトレーナーが派遣されることも増えてきており、ウォーミングアップの一環として怪我予防のためのトレーニングが行われています。

こうしたトレーニングに取り組むことで怪我の発生率は著しく減少し、チームの戦力も整いやすくなります。

怪我予防のためのトレーニング効果は数多くの論文で報告されており、怪我予防の効果は再現性が高いものとなっています。

 

しかし、スポーツチームや部活動などは十分な予算がないことが多く、こういった専門家を雇うことが難しいのも現状ではあるかと思います。

 

高齢化社会における潜在的需要

高齢化社会に伴って怪我予防のためのトレーニングが果たす役割は大きいと思います。

加齢に伴い軟骨が磨り減ったり、骨粗鬆症や転倒に伴う骨折など怪我のリスクは高まっていきます。

こうした怪我の多くは運動の習慣があることである程度防ぐことができます。

専門的なマニアックなトレーニングよりも、まずは運動の習慣を身につける、色々な人と交流できる雰囲気にして、楽しみながら運動できる環境を整えることが大事かもしれません。

 

その他の事例

産後のママさんに向けたトレーニング、企業の従業員の健康への取り組みの一環としてのトレーニング、子供達の習い事のひとつとして体幹トレーニングなどが取り入れられることが少しずつ増えてきているように思います。

身体を鍛えることの潜在的な価値はまだまだ眠っているのかもしれません。

 

怪我の改善のためのトレーニングの注意点

筋肉を鍛えることやトレーニングの潜在的な価値があったとしても、それが必ずしも効果を発揮するとは限りません。

 

誤ったトレーニングになる可能性

せっかくエクササイズに取り組んでも、無意識のうちにズレていってしまうことが珍しくありません。

これは正しいフォームを専門家に教えてもらった場合にも起こりうることで、私自身も幾度となくフォームが乱れたことがあります。

一度の説明を受けただけで全てを理解できないことや、疲れてくると無意識に楽をしようとしてしまうことが珍しくないため、

正しくできているか何度かフォームを確認しておいたほうが無難と言えるでしょう。

 

筋肉や骨格の問題

正しいフォームでエクササイズを行なっていたとしても、骨格などの問題により狙ったところに効かないことがあります。

 

特に慢性的に怪我を抱えている人の場合には身体のあちこちに問題を抱えていることが多く、

普通ならば高い効果を発揮するようなエクササイズでさえも思うようにできないことが珍しくありません。

 

こうした場合には個々の身体の状態に合わせてエクササイズを微調整したり、問題となっている箇所への施術を行って修正したりと、

うまく効かせるために身体やトレーニングの調整が欠かせません。

 

専門性の問題

高い効果を出すためには「身体の評価」と「トレーニング方法」が大事になってきます。

トレーニング方法などはネットやユーチューブで調べることができる時代になり、専門家でなくとも詳しい方々がたくさんいます。

一方で身体の状態の評価は簡単なものではなく、ここには知識と経験という専門性が求められます。

 

手術をしたほうがいいケース、細かい筋肉にアプローチしたほうがいいケース、ゴリゴリに筋肉をつけたほうがいいケース、と怪我の状況は千差万別であり、

同じ怪我でも身体の状態によってはアプローチの仕方が変わってきます。

 

難しい怪我であるほど、その人に合わせたものを提供しやすいパーソナルトレーニングの必要性が高まるような気がしています。

 

まとめ

怪我の予防や慢性的な痛みの改善のためにトレーニングを行うという選択肢がありますが、筋肉をつけることに対する認知度が低く、十分に普及しているわけではありません。

それでも少しずつ広がりを見せており、まだまだ潜在的な価値は大きいのではないかと思います。

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