膝の怪我のメカニズム

膝蓋骨のノイズと怪我との関係について

膝の皿の動きの質が低下することは膝の怪我のリスクを高めると考えられており、膝のケアをするときには膝の皿の動きも整えることが大切だったりします。膝の皿の動きが低下した状態のままにしておくと膝蓋軟骨軟化症などへとつながる可能性があります。

膝蓋軟骨軟化症

参照https://www.braceability.com/blogs/articles/chondromalacia-patella-exercises

ポイント

  • 膝の怪我をしている人は膝の皿の細かい振動や音が増えている傾向にあります
  • 立位時などの負荷がかかる動作ではこの傾向が強まるようです
  • 膝の皿の動きを整えることで負荷を軽減できるかもしれません

 

膝の皿の動きにノイズが生じている?

怪我をしている人たちは膝の皿の動きが悪くなっている可能性があります。
膝蓋骨のノイズを加速度計で測定

膝蓋軟骨軟化症などの膝の怪我を持っている人達と健康な人達の膝蓋骨の動きの質を調べた研究があります。膝蓋骨にセンサーを取り付けた状態で膝を曲げたり伸ばしたりしている時の細かい振動や音を計測しています。

座位での膝の曲げ伸ばし時の膝蓋骨のノイズ

(Baczkowicz and Majorczyk 2014より引用)

健康な人達(上の図のA)にはノイズがほとんどないのですが、膝に怪我を抱えている人達はノイズが発生している傾向にあるようです。

このノイズは振動や摩擦、細かな音によってノイズが生じている可能性が高いと考えられます。つまり何らかの理由でスムーズに膝が動いていないためこのような結果が生じているのではないでしょうか?

例えば、関節周りが癒着していたり、筋肉が硬くなっていたりするとスムーズに動かなくなってしまいノイズが発生するのかもしれません。

 

立位での動作などは膝の皿の影響がより大きくなる?

より負荷がかかる動作ほど膝の皿にも負荷がかかる可能性があります。

先ほどと同じ要領で椅子から立ち上がる動作も調べている研究があります。足を地面につけた動作ですので、ただ膝を曲げたり伸ばしたりするよりも負荷が大きい動作を調べるという意味があるかと思います。

立ち上がり動作時の膝蓋骨のノイズ

(Baczkowicz et al 2019より引用)

健康な人達(上の図のA)にはノイズがほとんどないのですが、膝に怪我を抱えている人達はノイズがより大きくなっています。注目する点は、ただ膝を曲げたり伸ばしたりするよりも地面に脚をついた動作のほうがノイズが大きくなるということです。より負荷が高いランニングやジャンプなどの動作を行うときにはさらに影響が大きくなる可能性を示唆しているのではないでしょうか?

 

まとめ

膝蓋骨の動きの質が低下している状態ではより大きなストレスがかかる可能性があり、こういったところを改善することが膝の怪我予防につながる可能性があります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Bączkowicz D, Majorczyk E. Joint motion quality in vibroacoustic signal analysis for patients with patellofemoral joint disorders. BMC Musculoskeletal Disorders. 2014;15(1):426.

  2. Baczkowicz D, Krecisz K, Borysiuk Z. Analysis of patellofemoral arthrokinematic motion quality in open and closed kinetic chains using vibroarthrography. BMC MUSCULOSKELETAL DISORDERS. 2019;20.

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