腰痛のメカニズム

腰痛防止のための腹斜筋のトレーニング

腹斜筋の解剖図

腹斜筋は体幹部の周りについている大きな筋肉であり、この筋肉は腰痛防止などにおいて密接に関わってきます。

 

腹斜筋の役割について

腹斜筋は身体を捻る動作に使われる筋肉だと考えられています。体幹の回旋動作はスポーツのパフォーマンスにとても重要な要素で、腹斜筋を鍛えることが特に回旋動作を伴うパフォーマンスアップにつながります。

  • 体幹部のひねりが大きいほどゴルフの飛距離が大きい傾向にある
  • 体幹部の回旋動作の筋力が高いほどバッティング時のスイングスピードが速い傾向にある
  • 身体をうまく回旋させることがテニスサーブの威力をあげる

このように色々なスポーツで回旋動作の重要性が報告されています。

 

腹斜筋と怪我のリスクについて

ただ闇雲に力強く身体を捻ればいいというわけではなくて、適切な運動連鎖の結果で身体を回旋させることが重要です。筋肉が力を発揮するタイミング、力を抜いてリラックするタイミングの切り替えがうまくできるようになると身体に負荷がかかりにくく効率的な動作へと近づいていきます。

腰痛がある男性

腹筋や背筋を鍛えることに比べると腹斜筋を鍛えることがおろそかになってしまうことが少なくありません。体幹周りの筋肉がバランスよく使われていることが腰痛防止により効果を発揮すると考えられています。腹斜筋も忘れずに鍛えることが怪我予防ではとても大切です。

 

腹斜筋のエクササイズについて

回旋動作に重りをつけると腰への負荷がかなり高まりますので、長期間このようなトレーニングを行うよりも要所要所で取り入れたほうがいいと思います。

腰痛を持っている人は負荷の低い体幹部をあまり動かさないエクササイズで鍛えるところから始めてみることをオススメしています。

そして徐々に回旋動作のエクササイズを取り入れて、体幹部に負荷がかかりにくい回旋動作を習得していきます。

体幹の複合的な動きが腰への負荷を高める

 

Side Plankエクササイズ

身体を横にした状態を保持するエクササイズです。肘や手で身体を支えますがこの時に腹斜筋が使われます。できるだけ身体がまっすぐな姿勢になるようにすることで効率的に鍛えることができます。腰痛がある人は膝を曲げたり、上の脚を前に出すことで腰への負荷を少々減らすことができます。

 

このエクササイズを実施するポイントして・・・

  • 身体ができるだけまっすぐになるように意識をしましょう。
  • 骨盤が傾くと別の筋肉に力が入りやすいので、骨盤が動かないよう体幹部や下腹部に力を込めましょう。

Plank Rotation on the wall

このエクササイズでは体幹部に負荷がかかりにくい回旋動作を習得することを目的としています。体幹部をひとつの塊として動くことで腰に負荷がかかりやすいクセを改善していきます。壁に寄りかかって肘で体重を支えます。そこから体全体で回転動作を行います。この動作を繰り返します。

 

このエクササイズを実施するポイントして・・・

  • 肩やお尻等どこかが先に動くクセがあると腰への負荷が高まる可能性があり、体幹部をひとつの塊として動くことが大切です。
  • 自分では正しくできていると思っていても、意外と思うようにできないことが多いので第三者や鏡で確認をしましょう。

Plank Rotation on the floor

体幹部の回旋動作のクセを修正するエクササイズですが、こちらは床で行い重力がかかるのでより負荷が高まります。

 

このエクササイズを実施するポイントして・・・

  • 肩やお尻等どこかが先に動くクセがあると腰への負荷が高まる可能性があり、体幹部をひとつの塊として動くことが大切です。
  • 床でこの動作が難しい場合には、より負荷が軽い壁によりかった状態から行うことが大事です。
  • 自分では正しくできていると思っていても、意外と思うようにできないことが多いので第三者や鏡で確認をしましょう。

 

<参考文献>

  1. Myers J, Lephart S, Tsai Y-S, Sell T, Smoliga J, Jolly J. The role of upper torso and pelvis rotation in driving performance during the golf swing. Journal of Sports Sciences. 2008;26(2):181-188.

  2. Chu Y, Keenan K, Allison K, Lephart S, Sell T. The positive correlation between trunk, leg, and shoulder strength and linear bat velocity at different ball locations during the baseball swing in adult baseball hitters. ISOKINETICS AND EXERCISE SCIENCE. 2015;23(4):237-244.

  3. Myers NL, Kibler WB, Lamborn L, et al. RELIABILITY AND VALIDITY OF A BIOMECHANICALLY BASED ANALYSIS METHOD FOR THE TENNIS SERVE. Int J Sports Phys Ther. 2017;12(3):437-449.

  4. Mcgill, Stuart. Low Back Disorders; Evidence-Based Prevention and Rehabilitation. Human Kinetics. 2015

  5. Carolyn Kisner, Lynn Allen Colby. Therapeutic Exercise: Foundations and Techniques. F.A. Davis Company; 5 edition

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