どんなに「怪我が良くなりますよ」「うちの技術は凄いですよ」と伝えても、その言葉に説得力はないと思っています。
怪我や慢性痛の改善で商売をしているのならば、怪我や痛みを改善でアピールすることは当たり前のことだからです。
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「怪我が良くなります」という客観的な証明は難しい
最近では広告宣伝が進化してきたためか、凄腕の治療家やトレーナーさんをよく見かけます。
「どこに行っても良くならなかった怪我を改善」
「腰痛の改善率90%」
などなど調べてみるだけでも驚異の実力を持つ先生達が世の中に溢れています。
広告宣伝で使われる文言は自称となることが多く、第三者が客観的に検証していないことが多いです。
「こうすれば売れる」という宣伝文句があったりするので、それに従って広告を作るとなんだか凄そうな先生に見えるという面もあります。
しかし、怪我を改善させる能力というのは客観的に証明することが難しく、
広告文から本物の実力を持った先生を選ぶことは困難であると思います。
技術力の凄さは伝わりにくい
その人のビジネスのやり方はSNSやホームページからでも多少なりともわかりますが、
怪我を改善する技術はわかりにくい部分があると思います。
高度な内容は伝わりにくい
技術が高くなればなるほど人に伝わりにくくなっていきます。
私自身も本当に良いものを提供していれば、徐々に理解してくれる人が増えるだろうと思って専門情報を発信していたのですが、
残念ながら世の中はそんなに甘いものではなく、決まって言われるのは「難しい」の一言でした。
学べば学ぶほど人から理解されなくなっていくような実感があり、専門知識を持っていないと技術的な内容は理解しにくい部分があると思います。
こうなってしまうのは仕方がないことで、例えば、私に凄腕の寿司職人の技術を見抜く力はありません。
私に高級なワインと安物のワインの違いを見分けることはできません。
私には高価な絵画の美的センスがよくわかりません。
どんなに技術的な内容や専門情報をアピールしても、その多くは伝わらないと思いますし、
広告文やホームページなどから専門家の腕を判断するのはとても難しいことだと思います。
ベタな内容がウケるというジレンマ
難しい技術的な話をしているかどうかで専門家の腕を判断することはできません。
雑誌やメディアで大活躍している人は意外とベタなことを言うことも多くあります。
というのも多くの人が見るということは、多くの人にわかる内容にすることが大事だからです。
腕を磨いて本当に美味しい料理を作ることよりも、お洒落で映える料理をつくったほうがウケやすい。
正統派の漫才よりも、派手なリズムネタのほうがバズりやすい。
多くの人達に支持されるには技術があるかどうかよりも、伝わりやすいベタなことをやっているかどうかが重要だったりします。
地位や権威を使ったアピール
わかりやすくアピールする方法として地位や権威を使うというものがあります。
アメリカの最新のトレーニングツール、プロスポーツで取り入れられている方法、あの有名選手も使っている・・・。
確かに凄いことですが、世の中にはこのような方法で溢れているので差別化できるほど強力なアピールポイントにならないと思います。
現に私のお店の周りにも、米国式〇〇、フランス式〇〇、プロのアスリートに支持されている〜
となかなか凄い技術を持った先生方がたくさんいて、地位や権威だけで簡単に差別化できるほど甘いものではないと思います。
他のところで判断するしかない
怪我の改善する技術の凄さは客観的に評価することが難しいので、実績や情緒的価値、人柄などで判断していくことが大切だと思います。
わかりやすい実績
技術力をアピールしても伝わらないので、その技術でどんな結果を出したのかがひとつのポイントかもしれません。
「難しい怪我を改善させた」という実績だけでは差別化ができない時代になってきていると思うので、よりインパクトのある凄い実績が重要だと思います。
うちのお店でいうならば・・・
「アメリカで6年経験を積んだ」
「メジャーリーガーの4番打者への施術」
「50歳を超えて50メートル走が高校時代よりも早くなった」
といったところでしょうか。
どんなに知識を学び、技術を身につけ、研究を重ねたとしても、それは人に伝わらないので、
もっと凄い結果を出していきたいと思っています。
人柄や人間性
技術を評価することは難しいので、人柄や人間性で評価することが多くあると思います。
どんな人を信頼するかは人それぞれだと思いますが、ひとつのポイントは長い期間でみることではないでしょうか。
綺麗事を言ったり、コミュニケーションを磨いたり、小手先のテクニックで一時的な信頼性を演出するよりも、
地道なことをコツコツ継続することのほうが圧倒的に難しいからです。
信用が崩れるのは一瞬ですが、信用を積み上げるには長い時間がかかります。
情緒的価値
凄い技術を持っているのは当たり前で、技術力だけでお店を選ぶことは減ってきていると思います。
人がお店を選ぶのはなんとなくの直感であることも多く、直感や心に訴えかるようなポイントがあるかどうかも大事ではないでしょうか。
オシャレなものやカッコイイもの、ライフスタイルや心揺さぶる物語など、
そのお店やブランドが作り上げる世界観といった情緒的価値は大事ではないかと思います。
まとめ
怪我を改善できるかどうかの技術力を客観的に検証することは困難であり、
実績や人間性や情緒的価値といった、それ以外の要素から判断していくしかないのかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。