半月板損傷

サッカーにおける半月板損傷のメカニズム

サッカー選手の怪我には様々なものがありますが、半月板の損傷もサッカーでよくある怪我のひとつです。

半月板は修復能力が限られているため、半月板損傷がキッカケで様々な怪我に悩まされることもあります。

ここでサッカーにおける半月板損傷のメカニズムについてご紹介していきたいと思います。

 

ポイント

  • サッカー選手の多くが微細な半月板の損傷を抱えています。
  • 微細な半月板の損傷は痛みなどの症状があるわけではなく、何の問題もなくサッカーができます。
  • 半月板の修復能力が限られているため、微細な損傷が蓄積していくと大きな怪我につながる可能性があるかもしれません。

 

半月板損傷の瞬間

スポーツにおける半月板損傷は相手選手との接触時や、ジャンプや方向転換といった負荷の高い動作で起こることが多く、

前十字靭帯損傷時に半月板損傷を併発することも珍しくありません。

サッカー接触プレー

ある研究ではサッカーやラグビーをプレーすることが半月板損傷のリスクを高めるとあるものの、スポーツにおける半月板損傷のリスク要因はあまり解明されておらず、

漠然と負荷の高いスポーツで怪我をしやすい、膝に負担がくるような動きがよくないと考えられている部分もあります。

 

半月板のダメージの蓄積

半月板には知らず知らずのうちに微細な損傷が蓄積されていく可能性があります。

(LaPrade et al 2015より引用)

  • プロサッカー選手の9割超が数ミリ程度の半月板の損傷があることが明らかになっています。上記の図で言うとType1の半月板損傷に当てはまらないような微妙な微細な損傷であり、これを怪我と呼んでいいのかどうかは微妙なところで、そのほとんどが痛みがなく問題なくサッカーができています。
  • アスリートでなくても半月板に何かしらの損傷があることは珍しくないようで、ある研究では運動をしていない学生の約3割に半月板の微細な損傷があることが報告されています
  • プロサッカー選手として競技歴や年齢が長いと半月板の微細な損傷も少しばかり大きい傾向にあるようです

このように半月板は日々の生活やスポーツで微細な損傷が生じる可能性があります。

 

考察

ここからは考察を述べさせていただきますが、いち専門家の考えというのは客観的な証明力が弱いという前提で呼んでいただければと思います。

 

突発的な半月板損傷について

スポーツをプレーすることで半月板の微細な損傷が日々蓄積されていき、何気ないキッカケで痛みが顕在化する可能性もあるのではないでしょうか。

損傷が蓄積されていけば半月板の耐久力が低下する可能性もあり、突発的にみえる半月板の怪我にも慢性的な要因が関わっているかもしれません。

女子サッカー

例えば、前十字靭帯損傷においてもサッカーのシーズンを通して微細な損傷が蓄積していき、徐々に靭帯の耐久性が低下する可能性が示唆されていて、(前十字靭帯の強度の低下

半月板にもこれに通じる部分があるかもしれません。

 

痛みのない無症状の損傷について

半月板に限らずスポーツによって微細な損傷が生じることは珍しいことではありません。

微細な損傷が蓄積するのは好ましいことではありませんが、痛みがあるわけでもなく、動きに制限があるわけでもなく、スポーツをするのに何の問題が生じないことが多くあります。

例えば、ウェイトトレーニングをするだけで筋肉には微細な損傷が生まれるわけですが、これが問題あるわけではなくて、

筋肉が十分に回復していくのならば怪我をせずにウェイトトレーニングに取り組むことができるわけです。

 

問題となるのは一定程度以上に損傷が大きくなってしまった場合であり、痛みなどによってスポーツができなくなってしまいます。

 

対策や半月板の回復可能性について

半月板の厄介な点は、血流が少ないため半月板の回復能力が限られているという点です。

このため無理をしてスポーツを続けていると、いつか半月板を怪我してしまう可能性が考えられます。

半月板を直接修復させる方法は限られてくるので、半月板損傷の予防は基本的なものが多くなり、

適度な休養をとること、身体のケアを行う、バランス良く栄養を摂取する、といったところが大事になってくるかと思います。

膝の負荷を減らせるようにバランス良く筋肉を鍛えることも役に立つかと思います。

 

まとめ

サッカー選手の多くが微細な半月板の損傷を抱えており、無理をしすぎてしまうと怪我につながることが考えられます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Snoeker BAM, Bakker EWP, Kegel CAT, Lucas C. Risk factors for meniscal tears: a systematic review including meta-analysis. J Orthop Sports Phys Ther. 2013;43(6):352-367. doi:10.2519/jospt.2013.4295
  2. Bezuglov EN, Lyubushkina AV, Khaitin VY, et al. Prevalence of Asymptomatic Intra-articular Changes of the Knee in Adult Professional Soccer Players. Orthop J Sports Med. 2019;7(11):2325967119885370. doi:10.1177/2325967119885370
  3. Soder RB, Simões JD, Soder JB, Baldisserotto M. MRI of the knee joint in asymptomatic adolescent soccer players: a controlled study. AJR Am J Roentgenol. 2011;196(1):W61-65. doi:10.2214/AJR.10.4928
  4. Bezuglov EN, Khaitin VY, Lyubushkina AV, et al. The Effect of Training Experience and Leg Dominance on the Prevalence of Asymptomatic Intraarticular Changes of the Knee Joints in Adult Professional Male Soccer Players. Sports Med Open. 2020;6(1):19. doi:10.1186/s40798-020-00248-9
  5. LaPrade CM, James EW, Cram TR, Feagin JA, Engebretsen L, LaPrade RF. Meniscal root tears: a classification system based on tear morphology. Am J Sports Med. 2015;43(2):363-369. doi:10.1177/0363546514559684

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