膝の怪我のメカニズム

膝の損傷や手術で膝への機能が低下するかもしれない

膝の怪我によって半月板などがすり減ってしまってしまうことがあります。また膝の怪我に対する手術で半月板などを削る必要がある場合もあります。このような時には膝の機能が低下してしまうことがあり、健康な人と同じような考えでいると怪我が悪化してしまうリスクもあります。

半月板

ポイント

  • 手術などで半月板を削ると膝の衝撃吸収能力が低下する可能性があります
  • 健康な人と同じように考えることやスポーツへの復帰を急ぐことにはリスクが伴います

 

膝の負荷を算定するには

次の図のような車の衝突のシミュレーションなどにも使われる、有限要素法を使うことで膝への負荷を解析することができます。これは微分積分などの数学の考え方を応用した方法です。

参照https://www.youtube.com/watch?v=-iYfoxW2FaA

MRIなどを使いモデルとなる身体の形を再現し、靭帯などのそれぞのパーツの耐久性を決め、どのような力がかかっているのか等といったことをコンピュータにインプットさせることで身体への負荷を算定することができます。

骨格筋モデルによる解析

参照https://www.researchgate.net/figure/Finite-element-model-of-the-knee-joint-with-the-lower-part-of-tibia-and-fibula_fig1_330736033

この一連の流れで行われる研究は簡単ではなくまだまだ数が少ないのが現状だと思います。

 

怪我や手術等でその機能に影響があるかもしれない?

半月板を損傷してその量が減少すると、膝の衝撃吸収能力が低下する可能性があります。

ある研究で半月板の厚さの違いによる影響を調べています。この研究では健康な人の半月板(model1)、内側の半月板の厚さが半分の場合(model2)、内側の半月板の厚さが半分でさらにその形がいびつな場合(model3)の3パターンを比べています。

半月板の有限要素法による負荷の算定

(Luczkiewicz et al 2016より引用)

上の図のように健康な半月板を持っている場合には負荷がうまく分散されていることが見て取れますね(model1)。しかし、半月板の厚さが減ってしまったり(model2)、さらにその表面の形がいびつになってしまった場合(model3)には負荷がうまく分散されずに、特定の箇所に負荷が集中してしまっていますね。

このように半月板の量や形が変わってしまうと身体にかかる負荷が変わる可能性があります。怪我によって半月板がすり減ってしまったり、手術等で半月板を削りすぎてしまったりするとその機能に影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

 

まとめ

膝の怪我で周辺組織を損傷してしまった人に対して何も考えずに健康な人と同じようにトレーニングをさせたり、スポーツへの早期復帰を急いだりするのは怪我のリスクを高めてしまう可能性があります。痛みのあるなしだけで判断するのではなく、身体の中がどうなっているのか?そして、その影響も考えていくことが重要なのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Luczkiewicz P, Daszkiewicz K, Chroscielewski J, Witkowski W, Winklewski PJ. The Influence of Articular Cartilage Thickness Reduction on Meniscus Biomechanics. PLOS ONE. 2016;11(12).

-膝の怪我のメカニズム

© 2021 Hero's Body