変形性膝関節症

膝の内反(O脚)が変形性膝関節症の原因なのか?

膝の内反(O脚)が変形性膝関節症につながりやすいと考えられています。

果たして本当にそうなのか?関連する文献を交えつつ、そのメカニズムについて書かせていただきたいと思います。

 

ポイント

  • 膝の内反(O脚)は内側の軟骨の損傷へとつながります。
  • 膝の外反(X脚)は外側の軟骨の損傷へとつながります。
  • あくまでひとつの要素に過ぎず、このパターンに当てはまらない人も多く存在します。

 

膝の内反(O脚)と内側の変形性膝関節症

膝の内反(O脚)は変形性膝関節症に関係しており、特に内側の軟骨のダメージにつながります。

膝の内反

  • 膝の内反は膝の内側の変形性膝関節症のリスクを高める可能性があることが報告されています1〜4
  • 膝の内反が軟骨の内側への負荷を高めることが有限要素法による解析で明らかになっています

このように膝の内反(O脚)へとつながりやすくなるため、膝のアライメントを整えることが役に立ちます。

変形性膝関節症と歩き方の特徴について

 

膝の外反(X脚)と外側の変形性膝関節症

膝の外反(X脚)は変形性膝関節症に関係しており、特に外側の軟骨のダメージにつながります。

  • 膝の外反は膝の外側の変形性膝関節症のリスクを高める可能性があることが報告されています1〜4
  • ある研究では重度の外側の変形性膝関節症の約3割が膝の外反を抱えている一方で膝の内反を抱えている人も約3割いたという研究結果があります

例外のパターンも多くあるものの、X脚はどちらかというと外側の軟骨の損傷へとつながりやすいわけです。

 

考察

ここからは私の考察を書かせていただきますが、いち専門家の意見と言うのは客観的な証明力が弱いという前提の中で参考程度に読んでいただけると幸いです。

 

一般的には内側の変形性膝関節症を発症する人が多いことから、O脚=変形性膝関節症というようなイメージがあるのかもしれません。

 

しかし、膝の外側に変形性膝関節症を発症することもあり、この場合にはO脚ではなくてX脚という特徴がみられるかと思います。

そしてこのパターンに当てはまらないケースも当然ながら存在し、膝のアライメントとの関係性がない場合もあります。

というのも膝の負荷を高める要素というのは、O脚やX脚といったものに限らず他にも色々考えられます。

 

例えば、下腿回旋などの違いで内側か外側に負荷がかかりやすくなるといった違いもあります

ただ、こういった要素は影響度がそこまで大きくないために、実際の変形性膝関節症の人のパターンにあまり当てはまらないようです

 

人の身体は無数の要素に影響され、それらをひとつひとつ挙げていくとキリがないですが、

いずれにしても膝の負荷を高めるようなものが変形性膝関節症へとつながるかと思います。

パターンで考えるよりも、そのメカニズムで考えたほうがより真理に近づけるのではないかと思います。

 

まとめ

一般的には膝の内反(O脚)が変形性膝関節症につながりやすいと考えて問題なさそうですが、そうでないケースも多く存在します。

いずれにしても膝の負荷を高めるようなものは変形性膝関節症のリスクとなるため、膝の負荷を軽減していくように身体を整えることが役に立つかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

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