一般的には柔軟性が高いことがいいとされていますし、定期的にストレッチをすることで怪我を防げることが多いです。
しかし、柔軟性が高ければ高いほどいいわけではありません。最適な状態というのは状況や競技特性によっても変わってきます。
ポイント
- 柔軟性が高すぎることで関節が不安定になることがあります
- 柔軟性が低すぎても腰の負荷につながることがあります
- 関節の安定性を保ちながら柔軟性を確保することがポイントです
最適な硬さは状況次第?
例えば、最速を求めるF1カーでは無駄を徹底的に削ぎ落とすことが役に立ちます。
一方で戦車のように鋼鉄の重いボディが頑丈な車体をつくり、ゴツゴツした悪路でも力強く進むことができます。
人の身体にもこのようなことが当てはまることがあります。
筋肉の硬いことに対して一般的に悪いイメージがありますが、筋肉が硬くなることで損をすることもあれば役にたつこともあります。
柔軟性が高いことで得をすること
柔軟性を高めることで色々なメリットがあります。
参照https://mikereinold.com/the-problem-with-the-kinetic-chain-concept/
- 全身の連動性が低下し、身体をうまく使えずにパフォーマンスが低下してしまうことがあります。
- 筋肉が硬くて力が入りすぎている状態だと、適切なタイミングでの筋力の発揮が難しくなってしまいます。
- その競技に必要な可動域を確保できていなかった場合には筋肉への負荷が著しく高まります。
一般的に柔軟性が高いことで得をすることは多くあります。
柔軟性が高いことで損をすること
柔軟性が高いことには長所だけでなく短所もあります。
筋肉が硬くなることで関節などをサポートする機能も得られ、一方で柔軟性が高すぎると関節が不安定になることもあります。
それを示すかのうように、柔軟性が高い新体操やフィギュアスケートの選手が腰痛に悩まされることは珍しくありません。
こういった理由から必ずしも柔軟性が高ければ高いほどいいわけではなく、柔軟性と筋力は適度なバランスを保つことが大切です。
筋肉の柔軟性を上げたほうがいいの?
腰痛は腰回りがゆるくて腰痛が引き起こされる場合と、腰回りの筋肉が硬くなることで腰痛が引き起こされる場合の両方があります。
どのような対応をしたらいいのかは痛みが引き起こされているメカニズムを特定してからの判断が大事と言えるでしょう。
そして、柔軟性は高ければ高いほどいいわけではなく、その競技に必要な範囲内の可動域を確保することが大事であると思います。
柔軟性の改善方法について
柔軟性をアップさせるにしても闇雲にストレッチをするのではなく、必要な部分にピンポイントで効かせることによって怪我のリスクを下げることができます。
まとめ
柔軟性をあげることには長所と短所があります。どちらがいいのかはスポーツやその人の状態によって変わってきます。
闇雲に柔軟性をあげることが必ずしも望ましい結果を手にいれるとは限らないということを頭の片隅においておくといいかもしれません。
<参考文献>
Stuart McGill. Low Back Disorders Evidence-Based Prevention and Rehabilitation. 2015. Human Kinetics
Stuart McGill. Ultimate Back Fitness and Performance. 2017. Backfitpro Inc.