身体のケア

怪我のリスクを抑えつつ可動域をあげるヒント

バレエやフィギュアスケート、ヨガなど高い柔軟性を求められる競技で痛みに悩まされている人が少なくありません。

身体のバランスが整っていない状態で過剰なストレッチをしてしまうと怪我につながってしまうこともあります。

こういった怪我のリスクを抑えつつ、少しでも安全に可動域をあげるヒントになればと思います。

 

柔軟性が求められる競技での怪我

ヨガやバレエ、フィギュアスケートなど高い柔軟性が求められる競技があります。

こういった競技は柔軟性がパフォーマンスに密接に関わっており、日々たくさんのストレッチに取り組んでいる人達も多くいることかと思います。

 

怪我のリスク

一般的にストレッチは身体に良い効果を生み出しますが、高すぎる柔軟性を持っている人達が怪我をしないのかというとそういうわけではありません。

 

例えば、股関節の高い柔軟性が求められるバレエダンサーは股関節の怪我が絶えず、手術にいたるケースも珍しくありません。

バレエダンサーの高い柔軟性と股関節の怪我について

 

身体の柔らかさが得点に関係してくるフィギュアスケートにおいても、怪我で泣く泣く競技をあきらめていく選手も珍しくありません。

 

普段からたくさんヨガに取り組んでいるような人の中にも腰痛を発症することも珍しくありません。

身体にいいとされるストレッチですが、過度なストレッチは怪我を招くことがあるのです。

ヨガで腰痛を悪化させるケースの特徴について

 

先天的な柔軟性と後天的努力による柔軟性

バレエやフィギュアスケートなどで活躍するためには先天的な柔軟性が関わってきます。

どうしても骨格的に有利な人達が存在し、そういう人達が生き残っていくとも言われることがあります。

先天的に飛び抜けて高い柔軟性と怪我のリスク

 

ある研究で16〜18歳を対象にバレエでの後天的に柔軟性獲得をできるのかを調べたものがありますが、後天的にある程度の柔軟性を確保することはできるがバレエに必要な完璧な柔軟性は難しいという結果になっています

というのも、バレエという競技が人間の骨格の限界近くまでの可動域を求めており、骨の向きを変える、数ミリ脱臼させるなどといったことが伴うことも珍しくありません。

 

怪我のリスクを抑えつつ柔軟性をアップさせるには?

先天的な要素が関わっているとはいえ、怪我をしないように柔軟性を確保するためにできることはやりたいという希望もあるかと思います。

怪我を完全にゼロにすることはできませんが、怪我のリスクを下げつつ柔軟性を確保する方法はいくつかあります。

 

複数の方法を組み合わせる

同じストレッチを繰り返していると繰り返しの負荷が一箇所に集中するため、軟部組織が引き伸ばされるなどの悪影響が出やすくなります。

このため負荷をいかに分散させるか?ということが大切になってきます。

身体の可動域をアップさせる方法はストレッチだけではなく、他にも様々な方法があります。

お尻のフォームローラー

フォームローラーで身体をほぐすのもいいですし、ボールを使って身体をほすぐのも悪くありません。

それぞれの道具で効く範囲が微妙に違うので、色々な方法を使い分けることで負荷を分散させることができます。

ボールでの筋膜リリース

時に効果抜群にツボにはまる方法を見つけられることもあるかと思います。

 

筋肉のコリをピンポイントで解消する

腕のいい専門家にお願いするというのもひとつの方法です。

 

筋肉の中にはコリが隠されていることが多く、これが可動域を低下させる要因になっていることがあります。

時に筋肉の奥底にコリが眠っていることがあり、なかなか自分では見つけられないコリが隠れていることもあります。

ですので、こういった筋肉のコリを解消することができる腕のいいマッサージ師にお願いするというもありかもしれません。

肩のマッサージ

また、鍼を試してみるというのもひとつの方法です。

一般的に鍼はマッサージよりも身体の奥深くに効かせることができます。

 

腕のいい専門家を見つけるというところがポイントでして、あまり効果がないのに「何回も通ったほうがいいですよ」と高価な回数券などを販売するという事例もあるので見極めが大事です。

 

不足している筋力を補う

意外だと思われることが多いのですが、筋肉を鍛えることで柔軟性を高めやすくなります。

 

筋力が足りないことによって関節が不安定になると、身体は本能的に筋肉を固めようとします。

この状態が続くと関節がカッチカチに固まり可動域が低下してしまい、ストレッチや揉みほぐしでは解消されない身体の固さが生まれることがあります。

筋力が不足して関節が不安定な状況でストレッチや揉みほぐしをしてしまうと、ますます関節は不安定になってしまい時に痛みを生み出してしまうことさえあります。

関節が不安定な状況ではトレーニングで筋力を補うことで関節が安定し、本能的に安心するため身体を緩めやすくなります。

筋肉を太くするようなゴリゴリのウェイトトレーニングをすすめているわけではなくて、適度な負荷を不足している筋肉にピンポイントで狙うことが大切です。

 

負荷が重すぎるとかえって防御反応で筋肉がカッチカチに硬くなりますし、不足しているところを補強しなければ関節の安定性を得ることは難しくなります。

どのようなトレーニングにしたらいいのか?というのは、その人の身体の状態によって千差万別となるため画一的なプログラムがあるわけではありません。

 

この方法に最初は半信半疑の人は多いのですが、「適切なトレーニングを取り入れると身体が柔らかくなるんですね〜!」と驚く人達は珍しくありません。

揉みほぐしに何度も通っているのに可動域が上がらなかった人も、適切なトレーニングを取り入れることで徐々に可動域が上がっていくことがあります。

これは本当に見逃されやすいポイントになっていて、思うように柔軟性が上がらない、痛みを抱えているという人達にこそ試してみる価値があるかと思います。

 

まとめ

高い柔軟性が求められる競技では怪我に悩まされる人が珍しくありません。

パフォーマンスを高めるためにも、怪我のリスクを抑えるためにも、適切な身体のケアが大事になってくるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Khan KM, Bennell K, Ng S, et al. Can 16-18-year-old elite ballet dancers improve their hip and ankle range of motion over a 12-month period? Clin J Sport Med. 2000;10(2):98-103. doi:10.1097/00042752-200004000-00003

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