腰痛のメカニズム

インナーマッスルに本当に効いているの?

プランク

体幹トレーニングという言葉が広く浸透してきています。それにより体幹のインナーマッスルを鍛えることが重要だ!というようなことを耳にすることがあるかと思いますが、身体の奥深くにある筋肉ですし、普段あまり意識しない部位ですし、うまく働かせることが難しいですし、なんだかよくわからないという声も少なくないんじゃないでしょうか。

 

本当に効いているかどうかは専門家じゃないとわかりにくい

体幹のインナーマッスルを鍛えるために人気なのが、腹横筋のエクササイズです。

腹横筋のドローイン

参照:https://www.joionline.net/trending/content/how-properly-engage-your-transverse-abdominis-muscle

このエクササイズの難しさとしては、やはり効いているのかどうかがわかりにくいことだと思います。

本当に狙った筋肉に効いているのかどうかは、次の図のように専門家が触診をしないと簡単に確かめることができません

これではエクササイズをしている人達は専門家に頼らないといけなくなってしまうことが多いことかと思います。

腹横筋の触診

(Kisner and Colbyより引用)

 

ひとりでできる便利な方法

ここでひとりで比較的簡単にインナーマッスルに効いているのかどうかを確かめることができる方法をご紹介したいと思います。使うものは次の図のような血圧計です。意外なアイテムの登場ですね。

血圧計のカフ

実際にどのように血圧計を使ってインナーマッスルを鍛えるのかといいますと、次の図のように血圧計を腰の下に置いて、血圧計に空気を入れます

血圧計を使った腹横筋のトレーニング

(Hagins et al 1999より引用)

目的としては、空気を入れることで骨盤や背骨をニュートラルに近い状態にすることです。空気の量は使う血圧計や専門家により意見が分かれるところですが、私が習ったときは40mmHgになるように空気を入れたらいいとのことでした。

空気をセットしたら、その状態でエクササイズをしていきます。例えば次の図のように足を伸ばしたり、挙げたり、開いたり、色々なバリエーションが考えられます。これらのエクササイズをしている時に、血圧計の目盛りを40mmHgから60mmHgに保つように骨盤をコントロールしながら行います。

足を上げるエクササイズ

実際にやってみるとわかると思うのですが、血圧計の目盛りを一定に保つことは意外と簡単ではないんですね。骨盤や脊柱まわりを安定させないと数値が大きく乱れてしまうわけですね。

この方法だと数値で確認できるので、自分ひとりでも体幹のインナーマッスに効いているのかどうかがわかりやすいです。

 

血圧計を使ったエクササイズの科学的根拠

この血圧計を使った体幹のインナーマッスルのトレーニングの方法の有効性を示唆する研究があります。

体幹のエクササイズをしている人達の筋肉の働きと血圧計の目盛りを計測したところ、インナーマッスルがバランス良く働いている時には血圧計の目盛りが安定していたそうです

このことから、血圧計の目盛りが大きく動いてしまっている時には体幹のインナーマッスルが適切に働きにくく、腰などへの負荷が高まるのではないか?と考察しています。もちろん、この方法が絶対的に正しいというものではありませんが、一定程度の信頼性はあるようです。

 

まとめ

体幹トレーニングの効果がいまいちわかりにくいという場合には、客観的に計測しやすい方法を試してみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Carolyn Kisner, Lynn Allen Colby. Therapeutic Exercise: Foundations and Techniques. F.A. Davis Company; 5 edition

  2. Hagins M, Adler K, Cash M, Daugherty J, Mitrani G. Effects of practice on the ability to perform lumbar stabilization exercises. J Orthop Sports Phys Ther. 1999;29(9):546-555.

  3. Richardson C, Jull G, Toppenberg R, Comerford M. Techniques for active lumbar stabilisation for spinal protection: A pilot study. Aust J Physiother. 1992;38(2):105-112.

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