前十字靭帯損傷

前十字靭帯損傷における心理面による影響

前十字靭帯損傷をすると酷い痛みや可動域制限、筋力の低下などにより以前とは別のような脚であると感じてしまうことがあるかと思います。そういった変化は心理面にも大きな影響を与え、心理状態によってその後のパフォーマンスや怪我の再発のリスクなどが変わってくる可能性があります。

 

ポイント

  • 前十字靭帯断裂による痛みや感覚のズレも心理面に影響を及ぼすかもしれません
  • 怪我への恐怖心などは筋肉の働きを変化させ、パフォーマンスを低下させる傾向があります
  • 心理的な準備ができていないと回答した人のほうが再断裂が多い傾向にあったようです

 

感覚が少し鈍くなっている?

前十字靭帯の断裂による痛みや感覚のズレも心理面に影響を及ぼしている可能性があります。

  • 前十字靭帯断裂をした脚は感覚が少し鈍くなる可能性があり、脚がどこにあるのか?という位置感覚の精度が低下している傾向があったそうです。これは感覚を司る神経の一部などがダメージを受けて機能低下していることなどが考えられるそうです。
  • また前十字靭帯断裂後は膝関節が不安定だったり、突然膝がズレるような感覚に襲われたりと、膝の機能が低下しています。

このようなことから「脚を動かしても大丈夫なのだろうか?」という心理的な不安も生まれるのではないでしょうか。

 

恐怖心で身体の使い方が変わってくる?

恐怖心が身体の動かし方にも影響を及ぼす可能性があります。

高所でのバランス

  • ある研究では118名の前十字靭帯再建手術後の人達を対象として行なっており、身体を動かすことが怖いと感じているとジャンプの距離が短い傾向にあったようです
  • 前十字靭帯再建手術を経験した36名の人達を対象にジャンプの着地時の筋肉の活動を調べたところ、恐怖心があるほど着地をする前の瞬間の筋肉の活動量が増えており、着地時の膝が固くなっている傾向にあったそうです

これは怪我をしないように着地をする前の早い段階から筋肉の活動量を高めている可能性があり、本能的に身体を守ろうとしているのかもしれません。

しかし、膝がガチガチに固まってしまうような状況では別の種類の負荷を高めてしまう可能性もあります。

 

心理面は何かを伝えようとするサインかもしれない

心理的な要素は手術後の怪我の再発などにも関係している可能性があります。

ある研究ではスポーツへの復帰に対する心理的な準備ができていないと回答した人のほうが前十字靭帯を再断裂する傾向にあったそうで、心理的な要素は重要であると考えられます。

脳への影響

これは単純にメンタルの問題と片付けられるものではなく、身体の状態を感じて心理的に難しいかもしれないと感じている可能性があるからです。身体が思うように動かない、何か違和感があるというようなことが積み重なって心理面にも影響していることが考えられるためです

痛みを感じることだらけで痛みを怖がっていてはリハビリができないという側面もあり、痛みを経験しすぎて何がなんだかわからなくなってしまったと、一筋縄でいかないことも珍しくないかと思います。

もちろんポジティブ思考はとても大切なのですが、無理に大丈夫だと言い聞かせるというよりもうまく痛みをコントロールして自然と大丈夫だと思えることも重要なのかもしれません。

 

脚の状態が良くないことによる影響

単なる心理的な問題ではなく、リハビリがうまくいっておらず脚の状態が悪いために心理的にも不安を感じているケースもあるかもしれません。

膝の機能をしっかりと高めていくことで、恐怖を感じることが減り、安心してトレーニングやスポーツに取り組めるようになることもあります。

理にかなったリハビリやトレーニングも心理面の不安を改善させる可能性があるかもしれません。

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まとめ

怪我をすることで以前と同じような機能をすることができず、心理的にも負担がかかってくることがあるかと思います。怪我の再発防止や競技復帰のためには心理的にも大丈夫だと思えるような状態にうまく導いていくことも大切になってきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

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