首の怪我のメカニズム

首の筋肉が肩の怪我に影響するかもしれない

肩の怪我をした選手は首回りの筋肉が硬かったり、姿勢が悪かったりすることが珍しくありません。肩周りの怪我には首回りの状態の悪さも多少なりとも関係していることがあり、首回りもしっかりと整えておくことが役に立つことがあるかもしれません。

 

ポイント

  • 首の柔軟性が低下していると肩を怪我をしやすくなることがあります
  • 首の姿勢が悪いと肩甲骨の動きにも変化があり、肩周りの筋肉の活動量も変化することがあります
  • 首を整えることで少ない力で肩周りを動かすことができるようになる可能性があります

 

肩の怪我と首の筋肉の関係

肩と首には関わりがあり、肩の怪我には首の状態が悪さが伴っていることが珍しくありません。これを示すかのようにいくつかの研究結果があります。

参照https://www.wikiwand.com/en/Scalene_muscles

  • 肩の障害がある水泳選手は首の筋肉が過剰に働いている傾向にあります
  • 首の柔軟性が低下しているピッチャーは怪我をしやすい傾向にあることが報告されています

このように肩の怪我をしている選手は首の筋肉が硬かったり、過剰に働いていたりすることがあります。

 

首の姿勢で肩周りの筋肉の使い方が変化する?

首回りの姿勢が肩周りの筋肉へ影響を与えることがあるようで、いわゆる頭が前にでるような姿勢だと悪影響がでてしまうことも考えられます。

猫背

  • 首が前方移動していた場合には手の挙上時の前鋸筋の活動が小さくなり、僧帽筋の活動量が大きくなる傾向にあるという研究結果があります
  • 首が前方移動していた場合には肩甲骨の動きにも変化があり、肩周りの筋肉の活動量も変化していたことが報告されています

このような結果をどのように解釈するのかは難しいところではありますが、首の位置を整っていると少ない筋肉の活動で済むために肩への負担が小さくなるかもしれません。

 

首のエクササイズの効果

首を整えるようなエクササイズは肩への負荷を少しだけ減らせるかもしれません。

首の位置を修正することや首のエクササイズで僧帽筋上部などの活動量が減少する傾向にあることが報告されています5・6

しかしながら、首の姿勢を整えたりすることで怪我を防げるというような研究結果は見当たりませんでしたので、あくまで肩の負荷を減らすための補助的なものという位置付けにとどめておくことが無難かと思います。

 

まとめ

肩の怪我には首の状態が悪さが伴っていることが珍しくなく、首回りを整えることで少し負担を減らせる可能性があるかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

<参考文献>

  1. Hidalgo-Lozano A, Calderón-Soto C, Domingo-Camara A, Fernández-de-Las-Peñas C, Madeleine P, Arroyo-Morales M. Elite swimmers with unilateral shoulder pain demonstrate altered pattern of cervical muscle activation during a functional upper-limb task. The Journal of Orthopaedic and Sports Physical Therapy. 2012;42(6):552-558.
  2. Devaney LL, Denegar CR, Thigpen CA, Lepley AS, Edgar C, DiStefano LJ. Preseason Neck Mobility Is Associated With Throwing-Related Shoulder and Elbow Injuries, Pain, and Disability in College Baseball Pitchers. Orthop J Sports Med. 2020;8(5):2325967120920556.
  3. Weon J-H, Oh J-S, Cynn H-S, Kim Y-W, Kwon O-Y, Yi C-H. Influence of forward head posture on scapular upward rotators during isometric shoulder flexion. J Bodyw Mov Ther. 2010;14(4):367-374.
  4. Thigpen CA, Padua DA, Michener LA, et al. Head and shoulder posture affect scapular mechanics and muscle activity in overhead tasks. J Electromyogr Kinesiol. 2010;20(4):701-709.
  5. Kwon JW, Son SM, Lee NK. Changes in upper-extremity muscle activities due to head position in subjects with a forward head posture and rounded shoulders. J Phys Ther Sci. 2015;27(6):1739-1742.
  6. Borisut S, Vongsirinavarat M, Vachalathiti R, Sakulsriprasert P. Effects of strength and endurance training of superficial and deep neck muscles on muscle activities and pain levels of females with chronic neck pain. Journal of Physical Therapy Science. 2013;25(9):1157-1162.

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