膝痛

バスケ選手の怪我予防のストレッチ

2024年7月18日

 

バスケットボールの主な怪我

ジャンパー膝

バスケ膝痛

ジャンパ膝を抱えている選手は大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性が低下していることが報告されています1・2

このためストレッチで大腿四頭筋やハムストリングスの筋肉を伸ばしておくことが役立ちます。

バスケ選手ストレッチ

大腿四頭筋のストレッチ

ジャンパー膝を抱えている選手はレイアップ時などの足首の動きが硬いことが報告されており、ふくらはぎのストレッチなどで足首の柔軟性を高めておくことが役立つかと思います。

さらに、ジャンパー膝を減らすためには膝周りの筋力を強化するトレーニングなども取り入れるとより効果的です。

 

足首の捻挫

バスケ足首捻挫

バスケ選手で多い怪我のひとつが足首の捻挫であり、捻挫がクセになっている人は足首の可動域が低下していることが珍しくありません。

足首の柔軟性が低下していると片足バランスなどが乱れやすくなる可能性があるため、ふくらはぎのストレッチなどに取り組んで足首の可動域の改善しておくことが役立ちます。

ふくらはぎのストレッチ

そして、足首の捻挫を繰り返してしまう場合にはストレッチだけではなく、テーピングやサポーターの使用、バランストレーニングなどを取り組むことが足首の捻挫の予防にさらなる効果を発揮します。

 

前十字靭帯断裂

前十字靭帯断裂もバスケで起こりやすい怪我のひとつであり、前十字靭帯断裂をすると1年近く長期離脱してしまうことが珍しくありません。

NBAバスケ試合ドライブ
NBAバスケ選手の前十字靭帯断裂について

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前十字靭帯断裂を減らすためには静的ストレッチよりも、ウォームアップ時にダイナミックストレッチを取り入れる方がより効果的です5・6

 

ストレッチの取り入れ方

ウォームアップ(ダイナミックストレッチ)

ウォームアップのストレッチにおいて重要なことが練習や試合でのパフォーマンスを高めることであり、静的ストレッチよりもダイナミックストレッチの方がバスケのパフォーマンスが高める効果があります

そして、ウォームアップにバランス感覚やトレーニング要素を加えることでバスケ選手の怪我を減らす効果が高まることが報告されています

このためバスケのウォームアップではダイナミックストレッチにいくつかのトレーニング要素を加えることがより効果的なウォームアップになるかと思います。

とはいえ毎回このようなトレーニング要素の強いウォームアップを行うことは大変なので、軽く練習したい時などはのんびりストレッチするくらいでちょうどいいかと思います。

 

クールダウン

練習や試合後にはダイナミックストレッチではなく、静的ストレッチが適しています。

運動後のストレッチには疲労回復を高める効果があるため、リラックスしながらストレッチをすることが役立ちます。

 

ジャンプ力

足首の柔軟性はジャンプ力に影響する要素であり、実際にジャンプ力が高い選手は足首の柔軟性が高いという研究結果があります

ダンクシュート

さらに、ジャンプ力向上のためにはスクワットなどのウェイトトレーニングが必要になりますが、質の良いスクワットをやろうとするならば足首の柔らかさなどが必要になってきます。

このためふくらはぎのストレッチなどで足首の可動域を確保し、適切なフォームでスクワットなどができるようにしておくことがジャンプ力アップに役立ちます。

ふくらはぎのストレッチ

 

まとめ

バスケ選手の怪我を減らすためには大腿四頭筋やハムストリングスのストレッチに加えて、足首のストレッチを行うことが怪我予防やジャンプ力アップに役立ちます。

そしてバスケでの怪我を減らすためには静的ストレッチだけでなく、ウォームアップ時にダイナミックストレッチを取り入れることが大切です。

 

<参考文献>

  1. Mizoguchi Y, Suzuki K, Shimada N, Naka H, Hall T, Akasaka K. Prevalence and associated factors of non-traumatic knee pain in high school volleyball players: a cross-sectional study. Phys Sportsmed. 2024 May 3:1-7. doi: 10.1080/00913847.2024.2348439. Epub ahead of print. PMID: 38669135.
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  6. Taylor JB, Ford KR, Nguyen AD, Terry LN, Hegedus EJ. Prevention of Lower Extremity Injuries in Basketball: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Health. 2015 Sep-Oct;7(5):392-8. doi: 10.1177/1941738115593441. Epub 2015 Jun 26. PMID: 26502412; PMCID: PMC4547118.
  7. Annino G, Ruscello B, Lebone P, Palazzo F, Lombardo M, Padua E, Verdecchia L, Tancredi V, Iellamo F. Acute effects of static and dynamic stretching on jump performance after 15 min of reconditioning shooting phase in basketball players. J Sports Med Phys Fitness. 2017 Apr;57(4):330-337. doi: 10.23736/S0022-4707.16.06143-0. Epub 2015 Dec 3. PMID: 26658435.
  8. Emery CA, Owoeye OBA, Räisänen AM, Befus K, Hubkarao T, Palacios-Derflingher L, Pasanen K. The "SHRed Injuries Basketball" Neuromuscular Training Warm-up Program Reduces Ankle and Knee Injury Rates by 36% in Youth Basketball. J Orthop Sports Phys Ther. 2022 Jan;52(1):40-48. doi: 10.2519/jospt.2022.10959. PMID: 34972488.
  9. Panoutsakopoulos V, Bassa E. Countermovement Jump Performance Is Related to Ankle Flexibility and Knee Extensors Torque in Female Adolescent Volleyball Athletes. J Funct Morphol Kinesiol. 2023 Jun 7;8(2):76. doi: 10.3390/jfmk8020076. PMID: 37367240; PMCID: PMC10299299.

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